第11話 柚葉と凛

「ねぇ光星、今日家に行ってもいい?」

「別にいいけど急だね」

「なんか行きたくなっちゃった。」

「いいよ。じゃあ妹に連絡するわ」

俺は妹にメールを送った。すぐに返信が来た『いいけどあと20分は来ないで片付けとかするから。』

『わかった』

「じゃあ行こっか」

「そうだね、ありがとう」

俺はここから少し時間稼ぎをする。

「ちょっとスーパーでお菓子買って行っていい?」

「いいよ」

「ありがとう」

これで時間稼ぎはできる。

「お菓子だけでいいかな。一応飲み物も買っとくか」

「凛、何飲む?」

「オレンジジュースがいい」

「可愛いね。なんか紅茶とか飲むイメージだった」

「そんなことないよ。昔からオレンジジュースが好きだよ」

「そうなんだ。」

「聞いといてあんま興味無さそう」

「いや、大切なことを聞いたと思いました。」

「ほんとかー?」

「ほんとだよ」

凛は近づいてきて腕を組んできた。可愛い奴め。

「じゃあ会計して行くか」

俺は会計を終える

「奢って貰ってごめんね」

「いいよ、お菓子くらい」

「ありがとう」

そこから10分くらい歩き家に着いた。

「お邪魔しまーす」

「どうぞー」

奥から妹がやってきた。

「こんにちは。光星の妹の柚葉です」

「こんにちは。彼女の凛と言います」

「まさかお兄ちゃんの彼女がこんなにレベル高いとは」

「俺も思ってるよ」

「じゃあ入ろう」

「お邪魔します」

「凛緊張してるの?」

「うん、まず光星のお母様に挨拶をしないと」

「俺親いないよ。」

「え、ごめん」

「いいよ、中学生の時に亡くなったんだ」

「そうなんだ。ごめんね」

「ほら、暗くならない。凛さん少しお話ししましょ。」

「うん」

それから1時間くらい2人で喋っていて俺は相槌を打つくらいだった。

「ごめん光星喋りすぎた」

「お兄ちゃんごめんね。凛の事取っちゃって。嫉妬とかしないでよ」

「しないし」

「少しはして欲しいな」

「ん?なんか言った?」

「いや言ってないよ」

「俺の部屋に行こっか」

「見てみたい」

俺らは2階の部屋に行った

「なんか普通だね。ベットの下にエロ本もないし。つまんなーい」

「つまんなくてすいやせん」

「まぁいいや光星の家に来れたから。」

そう言い私は光星のベットにダイブする。

「おいダイブするな。壊れるだろ」

「体重軽いから大丈夫でーす」

「そんな言い訳してると襲うぞ?」

「全然いいよ」

「え?」

俺の聞き間違いか?

「嘘にきまってんじゃーん。そういうのはまだ先」

「そんなのわかってるよ」

「うそつけー」

俺はイラッとした。ちょっと仕返しをした。

俺は凛の上にまたがり抱きしめた。

「え?ちょっと待ってそういうのはまだ先だって」

「嘘だよー」

「襲うわけないじゃん」

「このー」

またポカポカ叩いてきた。顔が真っ赤だ

「じゃあ襲われる前に帰るぞ。もういい時間だし」時刻は8時をまわっている。

「駅まで行くぞ」

「うん!」

「今日はありがとね。柚葉またねー」

「また来てね。」

「うん、お邪魔しましたー」

そして駅まで着いた

「ねぇ光星、また抱きしめて」

「え、いいの?」

「私がしてって言ったの」

「わかった」

俺らは抱き合った。凛はいい匂いがして柔らかかった。

「ありがとう。元気チャージできた」

「いいから帰れ。」

「ほんとにありがとね。じゃあまたあしたー」

「気をつけて帰れよー」

そうして凛は帰っていった。顔が真っ赤だったのは言うまでもない。

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