第3章 混沌の無意識は模索する

(前書き)

 前章で、長い銀の髪と赤銅色の肌と朱金の瞳という特異な容貌を持つナーサティアの、人知を超えた力によって、遠い宇宙空間へと跳ばされてしまった主人公のロウギ・セト。

 普通の人間ならば、パンパンに膨れ上がって即死ですが、もちろんロウギ・セトは死にません。

 どのように復活を果たすのか、第3章の始まりは、書籍版とは違って、ボツ原稿に戻して修正を加えました。ロウギ・セトが超人的な能力を持つ理由も、少しだけ明かされます。


 ロウギ・セトが超人的な能力を持つ理由は、2つの異なった文明による2度のサイボーグ化手術によって、偶然にも、超時空的構造を持つ体となってしまったからであると物語の中で明かされますが、本当にそれだけかは別として、超巨大人工知能と融合してしまったロウギ・セトには、更なる苦難が待っているはず。

 この第3章の第1話は、「さらに眩しい銀の光が、幾千億の矢となってロウギの脳裏に押し寄せた」という一文で終わります。本当はもっと大きい単位の、ペタ、エクサ、ゼタ、ヨタなど使いたいところですが、「矢」との相性が悪そうだし、「千の矢」から「幾千億の矢」に変更するにとどめました。

 人工知能アルティマは、ボツ原稿でも書籍版でも「ギガノス」だったのですが、ギガはすっかり使い古された感があるので、今回名称を変更しました。「ウルトラ」と語源を同じくする言葉のようです。すでに車の名前に使われているのが残念ですが、ギガノスよりイメージに合っていると感じます。


 第2章では、主要登場人物たちが殆んど捕らえられてしまいましたが、第3章以降も彼らの苦難も続きます。第1章の後半以降、ボツ原稿や書籍版とは大幅に変更し、新たな書き下ろしエピソードを加え、第2章も更なる変更と新エピソードを加えたので、第3章以降も、書籍版とは大きく異なる予定です。興味を持って頂けましたなら、この上ない喜び。よろしくm(_ _)m


余談です。

第2章までの投稿を終え、文字数も10万字を超えたので、少しの間休憩するつもりだったのですが、昨夜から今朝に掛けて、第3章以降の補足の追加エピソードが降ってきて、最終話まで、頭の中でパズルが見事にはまってしまいました。

 朝食後すぐに、それらを一気に原稿に加えたので、ひとまずは落ち着けたのですが、ついでに第3章の投稿をした次第です。

 

 ちなみに、まだ第4章と終章がありますので、今はちょうど半分の投稿が終わったあたりです。どうぞよろしくお願いいたします。

 

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