『ズーランダー NO.2』 ラジー賞9部門獲得したが、愛すべき作品

 冒頭で、いきなりシリアスなアクションが展開される。


 武装したバイク二人組に追われているパーカーの男は、なんとジャスティン・ビーバー!


 だが、彼は逃げ延びられず、蜂の巣にされてしまう。

 彼以外にも、次々とセレブが謎の死を遂げている。

 

 連続セレブ殺人事件の鍵は、主人公が握っていた。

 

 世界を救ったズーランダーは、落ちぶれて行方不明になっていた。妻が死に、子育ても上手くいかない。隠遁生活へ。


 それから時が過ぎ、彼の名を知っている者は、FAXを知っている若者より少なくなっていた。


 主人公は、山に籠もり、人を寄せ付けない生活を送っていた。


 そこに、ファッションリーダーの女性から依頼がくる。

 SWのような仕掛けが作動し、「ファッションショーのためにローマに飛んでくれ」と。


 主人公は、最初こそ渋っていた。

 が、息子を取り戻すチャンスが来た。

 彼は、ショー参加の決意する。 


 一方、ライバルの元には吉報が。


 ハーレムの全員が妊娠したのだ。

 幼女まで孕ませていた。


 

 キーファー・サザーランドも含めて!



 ショーの主催であるデザイナーはストリート系。

 共に仕事をする仲間は、眉毛のないベネディクト・カンバーバッチ。


 しかし、散々な目に遭う。


 帰ろうとする主人公の元に、インターポールのファッション課を名乗る女刑事が。

 息子を探す代わりに、仕事を引き受けてくれないかと。


 息子はローマの保護施設にいた。

 偶然にしてはできすぎている。



 息子と再会するが、息子からは相手にされない。

 息子はママ一筋で、勉学に勤しんでいた。

 


 やがて、牧師役のスティングの手によって「連続セレブ殺人事件」は、

「若返りの効果をもたらすスーパーモデルの心臓が狙い」

 と判明する。


 その子孫が、実は「主人公の息子」であると告げられる。


 

 え? 相変わらず分からん?


 大丈夫、オレも分からん!




 本作は、その年の駄作を決める「ゴールデン・ラズベリー賞」で9つの栄冠を勝ち取った。

 それほど、本作は駄作の烙印を押されたのだ。


 


 確かに、前作ほどのパワーはない。

 ギャグはイマイチ。

 字幕の意味が分からない。吹き替えにしても同じ。

 

 ことごとく微妙に感じる。

 


 とはいえ、全然面白くないのかと言えば、そうでもない。


 


 中盤の展開は、多少手に汗握る。

 個人的には楽しめた。

 たまには、こういうシナリオもいいなーって感じ。

 


 とはいえ、本作はハズレであるという感は否めないかと。



 では「ハズレを引いたとき」はどうすればいいのか。



「これはこれ、として受け入れること」だ。

 


 ハズレ映画を見るタイミングは、「大作ばかり」見たときだ。

 賞を取った作品ばかりに目を向けると、その映画のどこに欠点があるのかが分かりづらくなる。


 特に、世界的受賞作はたいして毒がないので、マネしようとすると無味乾燥な作品ができあがる。


 オレも名作ばかり見ていたところだったので、ちょうどよかった。

 本作を楽しむことができたのは、肩が凝っていたからでは、と自己分析してる。

 

 個人的には、本作は「愛すべきクソ映画」だと判断している。

 

「え? ズーランダーってこういうノリやったやん」

 と思いながら見た。


 いい物も悪い物も取り入れて、始めていいかダメかの判断ができる。



 カメラマンに狙われる二人。だが、記者のお目当てはスーザン・ボイルだった。

 スーザン・ボイルは、カメラに向かって中指をおっ立てる。


 え、こんな人なん?

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