盗賊の近くに引っ越したと思ったら盗賊が潰れました


「ぎゃあ!おばけ!」

死んだはずの人間を見て、示すべき正しい反応とは何だろうか。

ハルスラの反応は、思い入れの無い死人に対するものとしては、おそらく正しい。

智太は牢獄に行っていたかと思えば、

死んだはずの二人の女性を連れ添って、自分の部屋と入ってきたのである。


「まいど!生きとる時ははじめましてやな!ザイニーレや!」

「そして僕の名前はセイミーレ、よろしくね」


埋葬したはずの二人の女性が、平然と生きて、歩き、話している。

それも殺した張本人である智太と共に。


「呪殺だけに留まらず、死体操作とは……一応は味方ながら恐怖しか無いぞ……

 死者の尊厳陵辱を超えて、もはや、存在の屍姦だろ……」

「違う!とりあえず俺の話を聞け!」


ハルスラの顔は青褪め、手は剣の柄に掛かっている。

目の前の男は殺せないとわかっているが、戦士の本能がそれをさせた。

恐怖の感情がある、怒りの感情がある、

しかし、地下牢の4人の盗賊たちがそうであるように、

マイナスを超えたマイナス――圧倒的な邪悪の才能に、

どこまでも続く海や、果ての見えぬ山を見るような、畏敬の念もある。


「とんでもないクソ野郎だよ、お前は、期待してるぞ、近づかないでくれ」

「くそ……どっから説明すればいいんだ!」

「まぁ、智太くん。ここは僕たちから説明するとしよう」


優雅に一礼をし、セイミーレが一歩前に進み出た。


「僕たちは死の眷属――正確なところを言えば違うけれど、

 この世界で言う死神に近い存在だよ」

「なんで、死神なのに死ぬんだ」

「……僕達にとっては死は娯楽の一種に過ぎないんだ。

 人間でいう惰眠を貪る行為に近いね。

 智太くんの手で死に……そして、ここにはいないけれど、

 リョウイーレという仲間の手によって蘇らされたんだ」

「もうちょい死んどきたかったんやけどなぁ……まぁ、ウチも同じや」

「成程」

滔々と話す二人の言葉を聞いて、ハルスラは頷き、智太に視線を向けた。


「そこまでして自分の罪から逃れたいのか?」

「くそっ!けれど!言われただけで目の前のポンコツ共を信じる理由もない!」

「ポンコツっていうのは酷いなぁ……」

「まぁ、言葉以外に証明出来ることもあらへんねんけどな」


「仮に死の眷属であったとして、君達は盗賊共を皆殺しに出来るのか?」

「いやぁ、悪いけど僕たちは何もできないよ」

「指一本も盗賊に触れられへんわ」

セイミーレは頭を振り、ザイニーレは目の前でひらひらと手を振った。

軽い態度であった。人の命を奪える重みというものを少しも有してはいなかった。


「智太、お前何のために彼女たちを蘇らせたんだ?」

「なんでだろう……いや、理由はある、安心しろ」

冷や汗をかきながら、それでも苦笑いで応じてみせる。

智太は中学校の時の三者面談のことを思い出していた。

担任が言葉を選んで、智太の成績について説明をする。その様を。

担任による精一杯の擁護を。

奇しくも、今智太はその担任の立場に立っていた。

 

「まさか、死者と生者が戦う姿を鑑賞して楽しもうという気ではないだろうな?

 お前の呪術なら、敵など苦もなく殺せるだろう?」

ハルスラは智太にじっとりとした視線を向けた。

智太は、三者面談で母親が自分に向けた視線を思い出していた。

欠片も信じられぬ者を見た時、人はそのような目で他人を見る。


「……なるべく、俺に殺す気はない」

「なに?」


智太の正直な言葉を言うならば、殺せる気がしない。であっただろう。

だが、それを言ったところで、どうにもならない。

殺す覚悟があることと、実際に殺すことは違う。

漫才師として一生を過ごす覚悟があったとしても、

それで成功するかどうかは別問題であることと同じである。


智太は殺せる者を殺す覚悟を決めた。

守りたいものを守ろうと決めた。

それはそれとして、この能力では無理という結論に達した。


「一人として殺さず、盗賊共を全滅させる」

「殺すだけでは飽き足らず、生き返らせることまでする快楽殺人者のお前が……」

「今、リョウイーレという俺の仲間に動いてもらっている。

 それで多分なんとかなるはずだ」

「お前のような存在に仲間が……倫理観破滅共同体でもあるのか?」

「だから……まぁ、信じてくれ」

智太の言葉に、ハルスラは指で智太に付いた首輪を弾いた。

ちゃ、と乾いた音がした。


「お前が何を考えていようと、結局私が頼りに出来るのはお前だけだよ」

「……任せとけ」

智太は、確信を持って言い切った。


「……ひゅう!智太くん!ひゅう!」

「熱いわぁ、ウチ照れてまうで~」

「もうちょい死んでもらっときゃ良かった」


人智を超えた存在――そのような様子を死の眷属は欠片も見せなかった。

そして、これからも見せることはないだろう。

やれやれと、智太はため息をつく。

そして、ここに来てようやく、智太はハルスラに本題を切り出した。


「で、三つ頼みがあるんだけどさ」



その盗賊団は少し前までは、十数人程度のさほど大きくもない集団だった。

特に名前もない。それで困るということもなかった。

ある日のことである、彼らの首領が三人の男を連れて来た。

盗賊団に客人はいない。

連れてこられた人間がいるというなら人質か家具、あるいは奴隷である。

彼らは盗賊団の初めての客人だった。


彼らが来てから、

その盗賊団の奪う財宝の数も、奪う命の数も、以前の数倍になった。

客人たちは持っていたのだ、他の誰もが持たない能力を。


衛兵を、騎士を、あらゆる敵を意に介さない超暴力を。

財宝が増えるにつれて、人質でも家具でも奴隷でもない人間が増えていった。

新入りである。

他の盗賊団を吸収し、その盗賊団はより勢力を拡大していった。


その盗賊団が三頭の魔犬の旗を掲げた時、

もはや、客人は客人ではなく――盗賊団も盗賊団ではなかった。


三人の異邦者の支配する軍閥の誕生である。

名を、ケルベロスという。


盗賊団が盗賊団でなくなった時、彼らは国を求めた。

その第一歩として、彼らは街を奪うことにした。


彼らは、作法に乗っ取り、ハルスラに伝えた。

降伏か、死か。


そして今――その答えが、街の前にある。



正門側の小屋の屋根に智太達は立ち、敵の様子を伺っていた。


「……めっちゃ多いな」

「多いな」

「多いね」

「多いわ」



遠くからでも、統一された装備を持たない男達が正門の方へ歩くのが見えた。

門と言っても、侵入者を防ぐ役割は持たない。

一度開け放たれて、もう何年も閉まっていないようだった。

幸いに、それ以外の門はなかった。

だから開けっ放しの門二つから挟み撃ちということは考えられない。

何の救いにもならないが。


数百か、千か、それ以上か。

常に蠢き続ける一つの生物であるようにも見えた。

普通の高校生である智太に正確な数を求める手段はない。

数を求めたところで、まっとうに戦える人間はハルスラだけである。


(落とし穴ぐらい掘ってもらえば良かったかなぁ……)

(明確に危害を狙って、地形を動かすことは出来んかったで?)

(はーっ!マジでクソ!!)


盗賊たちはゆっくりと歩いている。

この街が見捨てられたことを知っているのだ。

ならば、敵はただ一人のみ。あとは取るに足らない獲物だけ。

ピクニック感覚である。


「ま、智太くん!何の問題もないよね?」

「せやな、智太。ウチ、舐めとったわコウメ太夫のことを。

 相手が誰でも問答無用で笑わせてまう……おっとろしい芸人やわ!ほんま!」

「さぁ!!奴らを笑い殺してしまおう!!」

「虐殺の時間や!」

「お前らの倫理観どうなってんの?」


だが、今は死の眷属の倫理観を気にしている場合ではない。

そもそも即死能力を与える時点で、

死の眷属という存在は人間の倫理観で測っていい存在ではないのだ。


「やるか」

着物を纏い、カツラを装着し、顔を白く塗った。

自分でも認識できぬほどの速さで、それは行われる。


ステージに立つことは、芸人にとって人生を試されることを意味する。

客を笑わせることが出来るか、

それも、一人や二人ではなく、より多くの客を笑わせることが出来るか。

それは、金になるか。

スポンサーに受けるか、客層に受けるか、テレビマンに受けるか。

ステージで受ければ、舞台で、次の営業で、テレビで、あるいは動画配信サイトで。


芸人は常に戦い続ける。

だが、その第一歩は常に、今、このステージだ。


智太もまた、試されている。

芸という武器を持たずに、ただ衣装だけを持たされて。

滑れば次の無いステージへ。


「フゥー…………」

智太は深く息を吸い、深く息を吐いた。

失敗すれば、二度と深呼吸は出来ないだろう。

肺に空気が入る感触を、ゆっくりと噛み締める。


前を見る。

剣、斧、槍、鍬、棍棒。

どれもこれも、智太の命を奪うには十分すぎる武器である。

遠目には弓矢も見える。


「……矢が射たれれば、私に任せろ」

白銀鎧に包んだハルスラの表情は最早見えぬ。

だが、不思議と智太にはハルスラの表情がわかるようであった。


バラバラだった盗賊たちの足音が、奇妙に重なった。

距離は近い。最早、それは一つの音だった。


「……来る」


浮かれた声がした。

自身の敗北、それどころか傷を負うことすら考えない、楽しそうな声が。


「はは、美人がいるぞ……一人、二人、もしかして三人かな?」

「男どもはいらねぇな」

「いや、あれぐらいの餓鬼なら……俺は良いぜ?」

「……けっ、好き嫌いしない奴だぜ。お前は常に新しい世界を見ているんだな」

「ジジイやババアをたくさん、殺してぇなぁ」

「死体は良い肥料になるぜェ……豊作間違いなしだなァ……」

「こんな敵が少ないんじゃ、キルスコア更新出来ないなぁ」


門を超え、盗賊たちが街に侵入した。

その瞬間、智太は舞った。


「チャンチャカチャンチャン、チャチャンカチャンチャン

 チャチャンカチャンチャン、チャチャンカチャン」


この時点で、セイミーレ、ザイニーレは即死し、

その死体は屋根を滑り、地面へと落ちた。

厭な音がした。

二階程度の高さでも、抵抗できぬ人間が落ちれば、酷く、酷く、厭な音がする。


「智太!?いきなり何をする!?」

ハルスラはそう叫びたかった。だが、叫ばない。

目の前で人が変な死に方をするのもいい加減に慣れている。

何より、智太には三つのことを頼まれている。

・矢の攻撃から防ぐこと

・死人が出ても黙っていること


そして――


「ヒィィィィィィィィィィ!!!!!!」

絹を裂くような悲鳴が、街中に響き渡った。

地下牢の盗賊四人は、今――智太達と共にいる。


「殺されたと思ったら蘇らせて……また殺してやがる!!」

「死んで尚もこの女達に救いはないのか!?」

「野外プレイだよ!!この邪帝餓鬼陛下はこの街を襲う人間すらも……

 自身のプレイを見せつける観客程度の存在としか認識していないんだ!!」

「オ、オゲェェェェェェェェ!!!!」

悲鳴を上げる盗賊の声は、最早悲鳴ですらなかった。

声は体内の内容物になり、嘔吐することしか出来なかった。

絶対の恐怖である。


「……は?」

襲撃集団――ケルベロスの動きも止まる。

奇妙な装いの少年が舞ったかと思えば、

先程まで健康だったはずの女性二人が死んでいる。

それも、外傷一つ無く。

そして、演技ではない心底の恐怖を見せる男達。


何もないと信じていたからこそ、想定外のリスクの前に動きは止まる。

例えるならば、ファミレスに行って呼び鈴を押す。

すると、呼び鈴の代わりに悲鳴が響き、

血塗れの斧を持った店員が来た――そのような状況に近い。


(全員、恐怖させて……心を折る!)


地下牢の盗賊達を見て、智太はこの作戦へと至った。

この能力では現地人は誰一人として殺せないが――死の眷属は殺せる。

ならば、もう容赦なく死の眷属には死んでいただこう。

智太は殺す覚悟を決め――笑いと正反対の結果を出すことを決めたのである。


「お、俺見ちまった……なんかチャンチャカやってたら……女が死んだぞ!」

「な、なんで女を殺したんだ……!?」

「生贄ってことか……!?」

「馬鹿!死んでんだろ!!つまりこうだ!死んだ女を俺たちに捧げて!?」

「なんで殺す必要があるんだ!?」

「……プレイなのか!?あの盗賊達がビビってるみたいに!?」


仲間が死んだならば、理解は出来る。

無理矢理にでも進むことが出来る。

だが、何故か敵の女が敵その人に殺されたのならば、

しかもその死があまりにも不可解であれば、足は止まる。

意味がわからないからだ。


「ト……トリックだろ!」

勇気あるケルベロスの一人が、進み出て、叫んだ。

「あの餓鬼は俺たちをビビらせようとしてるだけだ!!」

「そ、そうだ!!この数じゃ勝てないからな!!」

「な、なんてことはねぇよ!!」


恐怖は伝染する。

だが、勇気もまた伝染するのだ。

一人が勇気を持ち、立ち上がれば――それに追随する者は必ず出てくる。

数人が用心しながら、しかしじりじりと進み始めた。


「あの餓鬼を殺して……なんもねぇこと!見せてやるよ!」

(やべぇ……二人じゃダメか!?)


逃れようのない恐怖がある。今すぐにでも逃げ出してしまいたい。

だが、隣にはハルスラがいて、

そのさらに後ろには、ハルスラの守りたい住民たちがいた。


逃げ出しさえしなければ大丈夫だ。

恐怖は白塗りの顔が隠してくれる。


「餓鬼を殺したい奴ついてこいやァァァァァァ!!!!」

「ウォォォォォォォ!!!!!!」

智太は扇子を構え、ハルスラは剣を構えた。

ケルベロスの勇気ある何人かが、武器を構え突撃せんとした。


「お待ちなさい!!」


その時であった。

美しく、凛々しい声がした。

海を割るように、ケルベロスがその声の主のために道を作った。

その声の主は草原から現れて、ゆっくりと街へと入ってく。

美しい顔をしていた。

それは常人には描写できない美しさである。

原稿用紙数千枚にひたすら美と書き続けて、

ようやくその睫毛の先が書けるかどうか、それほどの美しさである。


死の女神、キノウガルドという。

蘇生したヨイジューレ、アクキューレ、ワルハチーレ、ゼンナナーレ、

ジャロクーレ、大塩平八郎、フツウシーレを伴っていた。


神の存在証明をするならば、ただ彼女を見ればいい。

絶対なる美が、絶対者の存在を証明してくれる。


「め、女神様だ……!」

「実在したんだ……!」

「ひ、ひぇぇ……!!」

「な、なんなんだぁ……!?」

ケルベロスの間にどよめきが走る。

誰もがそうなるのだ、神を見てしまったのだから。


「チャンチャカチャンチャン、チャチャンカチャンチャン

 チャチャンカチャンチャン、チャチャンカチャン」

「ぶっは……あっ、死」


神は死んだ。

ヨイジューレ、アクキューレ、ワルハチーレ、ゼンナナーレ、

ジャロクーレ、大塩平八郎、フツウシーレもまた、死んだ。


「が、餓鬼!!!!殺しやがった!!!神殺しだ!!

 この世界は永遠の暗黒に包まれるんだ!!!」

「神すら暗黒餓鬼大魔王の前では使い捨てにすぎねぇって意味だ!!

「怖いよぉ!!気づいちゃったよぉ!!

 神様っていうのは絶対邪帝餓鬼陛下の支配下にすぎない!!!!

 世界の始まりにあったっていう始原の闇はあの御方のことだったんだよ!!」

「ヒィィィィィィィィィィ!!!!!!」


誰よりも先に、盗賊達が恐怖した。

その言葉に一欠片の真実もない。

だが、如何なる言葉よりも彼らの言葉は真に迫っていた。


「い……いくぞ……」

「お、お前が行けよ……」

「俺、ちょっと今日は調子が悪いから……」

勇気は伝染する。

だが、いつまでも勇気の熱に浮かされてはいられない。

絶対なる恐怖が、勇気の熱を冷ました。

彼らは勇者にはなれなかった。


「な、なんなんだ……俺らに関係ない奴らだけを殺し続けてる……!」

「こ、怖い……三頭様よりも怖い……!」

「け、けどよぉ……ここで進まなかったら、三頭様に殺される……!!」


進む先には絶対なる恐怖がある。

だが、戻ればまた――彼らの支配者に殺される。

彼らは判断しあぐねていた。

一体、どうすればいいのだ。


「智太、連れてきたぞ」

その時である、天に開いた穴から幾百人もの死の眷属が舞い降りてきたのは。

その先頭には、リョウイーレがいる。


「あ、あぁ……天使様ァ!」

「俺たちをお救いください!!」

「悔い改めます……もう人殺しは趣味にしますから……!」

「女子供は殺さないので助けてください……!!」


空から舞い降りた数百の死の眷属に――ケルベロス達は祈った。


「チャンチャカチャンチャン、チャチャンカチャンチャン

 チャチャンカチャンチャン、チャチャンカチャン」


リョウイーレを除き、死の眷属は全員死んだ。

幾百の死体が、降り注いだ。

傷一つない、美しい死体が、死んで尚も――ケルベロス達を避けて。


「最早、天界は暗黒大邪神餓鬼陛下に支配されていることは知っていたが、

 ここまでのものとはな……」

「もう俺たちに救いはない……

 ただ絶対なる深淵の餓鬼神様の御心のままに動くだけだ」

「わかったよ……諦めこそが救いだったんだよ」

「ヒィィィィィィィィィィ!!!!!!」

最後の悲鳴は、ただ一人のものではなかった。

ケルベロス達が、みなそのように叫んだ。

人間の知性を超えた恐怖は言葉にならない。ただ感情だけが音になって表れたのだ。


勝負は決した。

今、智太は世界の恐怖そのものとなったのだ。


「終わったのか……智太……」

「ああ、終わったよ……」

見渡せば、ケルベロス達が敬虔なる信徒のように深く頭を下げている。

誰も逆らおうなどとは思わないだろう。


「俺たちの勝利だ……と思ったかい?」

その時、智太の前を一陣の風が吹き抜けた。

そうなったかと思えば、ハルスラの姿が消えている。

何故だ、そう認識するよりも早く――ハルスラの姿は、地面にあった。


「……困るな、僕のケルベロスをこんなんにしてもらっちゃあ」

ハルスラだけではない、彼女の側には少年がいた。

右の耳がピアスで覆われた、赤髪の少年である。

天然ではないらしい、どうやら染めているらしい。


少年は突如として現れ、突如としてハルスラを攫い、

ブーツで彼女を足蹴にしていた。


「異世界から来た奴が僕たち以外にいたなんてね……全く、困ったよ」

(な、何が起こったんだ……!?畜生!?一体どういうことだ!?

 畜生!!チクショオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!)


次回、最終回「破綻」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る