第32話

 俺達は、必死に抵抗したがロボットの力は思いがけない程強く、俺達の力ではどうする事も出来なかった。

 「私達、どうなっちゃうんだろ?真治、私怖いよ」志帆の啜り泣く声が聞こえてきた。 「大丈夫だよ。圭吾も付いているし。今から、話の分かる人間の所に行くだけだから」 俺は、必死に志帆をなだめた。

 圭吾は「大丈夫。ここまで、僕の思い描いていた通りに事は進んでいるから。きっと上手くいくよ」

 頼りになる言葉だ。俺は、圭吾が付いてきてくれた事に心から感謝していた。

 そして、後部のコックピットが閉まり俺達をここまで案内した先程の人形ロボットの声が聞こえた。              「ソレデハ、シュッパツイタシマス」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る