第53回 夏目探偵によるクソ推理
一方、厄介ひみ豆推しオタクの夏目解説員の配信
くしゃみの流れは、いつもの夏目なら喜びそうなてぇてぇであるが、そこに触れていなかった。
夏目解説員は何かを考え込んでおり、配信に対して上の空(うわのそら)の状態である。
「豆君さ、浜水さんと卑弥呼様を結ぼうってしているよね。
浜水さんを無理やり押し売りしている感が伝わってくるんだよね。」
夏目解説員は、自分の意見があっているかどうかをリスナーに確認したくて、意見しているみたいだ。
コメント
:浜水さんを押しているように見えるよね。
:見えないな。夏目さん考えすぎでしょ。ミステリー小説の読みすぎでしょw
:豆的には、卑弥呼のコラボ先がふえたら、自分のコラボ回数が減るから、アリだと思っていそう。
:浜水さんを推している理由には闇がありそうですね。
コメント欄を見ている感じ、動機は存在しているが推しているようには見えないのが総意っぽいな。
―――――あながち間違いではなさそう。
「豆君のメリットとして、卑弥呼様はコラボ先が増えて、卑弥呼様とのコラボ機会がへることか。
それは、私が防ぎますが。」
最後の一言には、何か強い意識があるためか、
その一言は心に響いている。
コメント
:ひみ民の鏡ですw
:防ぎますw
:最後の一言が強いンゴねw
:おい,豆。同期が、おかしな方向に変わっていますよ。
;浜水が脅していたという事実があったら、草
浜水が脅していたという事実があったら、草というコメントを見て、
夏目解説員はすべてがつながったと納得し始めた。
「そっか。わかりました。
浜水さんが、豆君を脅しているんですね。
浜水さんと豆君のみしか成立しない会話がところどころあったから、
おそらく、裏で何か白の方法で連絡とっていると思うんだよね。」
夏目探偵は自分が思った推理を淡々と述べており、自分に言い聞かせながら矛盾がないかを探している。
コメント
:推理が飛びすぎて草
:解説員の才能は有るけど、探偵業の才能ないわw
:夏目さん、推理小説書けるよw
:ひみ民の暴走w
夏目の推理はすべて正解であるが、リスナーにとっては頭のおかしい推理だと思っている。
実際に、夏目の推理への批判コメントしか流れていない。
夏目も、心のどこかでは、B級ラノベ並みの推理だと考えている。
そう、夏目はとあることを行い、豆が自爆したら推理があっていると考えていた。
「よっし。豆君に修羅場をもう一つ作ってあげよう。
豆君の胃を壊してあげよう。
豆虐がはかどりますわ」
夏目解説員の表情は、完全に悪役とオタクの嫌な所が混ざりきった表情になっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます