第48回 卑弥呼ママは、なんでお前を気に入っているんだ!?

エドは、浜水と卑弥呼を2人きりにするためクールに去ろうとしていたが、卑弥呼に止められる。


「我、コミュ障じゃん。もうちょっと、豆君いてほしい。」

卑弥呼は、かなり焦っており、俺を必死に引き留めようとしている。


「卑弥呼様、それは甘えですよ。卑弥呼様は、いろんなコラボ先を増やしてください。」

俺は、駄々こねる子供を説教するように卑弥呼を一蹴した。


「しょうがないね。我は、君とのアリス談議をこの配信のネタにして、話を盛り上げていくよ。」

卑弥呼は俺をアリス談議(毎日、アリスたんで抜いていること)で脅しているが、

はたから見れば単純に悲しんでいるように見える。

こいつは、悪意を見せない感じで脅してくることが気にくわない。

卑弥呼は、本質的に恐怖を与えるタイミングを理解しており、喜怒哀楽をうまく使い込んでいる。




「あははは、卑弥呼様。しょうがないですね。じゃあいますね。」

脅しに屈して、この場に居続けることに決めた。


「ちっ」

嫌そうに、睨みながら浜水が舌打ちをしていた。

おそらく、浜水の視点でも卑弥呼は悲しそうにしており、脅しているようにみえていないんだよな。



★浜水のDM

どういうことだ。

これから、2人きりにさせないとな。

卑弥呼ママは、なんでお前を気に入っているんだ!?



卑弥呼ママ!!!


それは、とんでもないパワーワードだぞ。

浜水は、卑弥呼と赤ちゃんプレイをしたいのか。


「やばっ!!!!!!」

浜水の性癖にびっくりして、思わず本音が少し漏れだしてしまった。


「何かおかしいことでもありますか?」

明らかに、浜水は俺への殺意がにじみ出ている。


「いや、特にないんですけど。」

俺は、とんでもないDMが届くのではないかと内心かなり焦っている。


ピコンとなり、DMを恐る恐る確認を行った。

★浜水のDM

何か、適当に話を振るから、卑弥呼様と反対のことを言え。

少しでも共感させるようなことを言うなよ。


こんなに安心するDMで胸がほっこりするわ。

これぐらいの脅しで胃は痛くならないわ。


―――――――――――――――――――――――――――――

一方、厄介ひみ豆推しオタクの夏目解説員の配信


「ある意味、豆君は、卑弥呼様にずっと脅されているよね。

たぶん何か、弱み握られているんでしょうね。

じゃないとこんなコラボしないよ。」


夏目解説員は物思いにふけりながら言っており、真意は見えてこない。

エドに対して同情しているように見えるし、卑弥呼に対して切なさを感じているように見えてくる。


コメント

: 夏目解説員が、鋭いこと言うから好きだわ

:夏目解説員もいろいろ考えているんですね。

:夏目解説員がしみじみしていて草。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る