ガチ恋百合ひみ民 浜水

第41回 豆君、お願いがあるんだけど。

いつものように、事務所で打ち合わせを終わらせてきた。


廊下で、打ち合わせの内容を振り返りながら歩いていた。


そろそろ、チームインテリで学力テストを行えて言われているけどさ。

こういう学力テストって、知識がない人がいて、ようやく面白くなるじゃん。

バカ解答をコメントでいじって、ツッコミが面白いコメントを拾えば成立すると発想力のない俺の頭は考えている。

俺たち3人とも、バカを演じても、見かすかされて、駄々滑りするだけだもんな。


そういう企画は、理を呼べば成立しそうだね。

いや、笑いを求め続けるモンスターと関わり続けると、俺の胃がおかしくなる。

ちなみに、俺の便は黒い色でころころしているタール便。

上部消化器の障害でよくみられるタール便と言われており、上部消化器にはもちろん胃も含まれている。

それ以上考えると、病気が悪化しそうだから、やめた。


知識があるって、残酷だなと思っている。

気分が暗いことでがっくりしているせいか視線は下を向いて歩いていた。


元気を出していこうと顔を上げると、目の前にストレスの生産機の卑弥呼様がおり、再び顔をおろしてしまった。


「豆君。こんにちは!!」

気分がさえない俺とは違って、卑弥呼は元気に挨拶してきた。

卑弥呼が元気に挨拶してくるときは、たいてい恐ろしいことを言うときだ。

無視すると、首しめられてしまうし、しょうがなく挨拶しておく。


「卑弥呼様、こんにちは」

俺の胃はキリキリしており、無理やり声を振り出して、事務的なあいさつした。

もちろん、その場をすぐに去ろうとした。


悪魔の手が俺の肩を強くつかみ、地獄へ叩き落そうとしている。


「豆君。つれないなぁ~。挨拶だけで済む関係じゃないよね。

我は、君に話をしたいんだよね」

卑弥呼は笑顔で、答えてきた。

その笑顔は、大抵ろくでもないことを運んでくる合図だ。


卑弥呼には、毎日アリスたんでオカズにしていることを秘密として握られており、逆らえない関係になっている。

最近、コメントで奇声を上げる練習を、アリスたんに目撃されて、変質者として扱われ始めている。なお、逆らうことができない。

卑弥呼は、無意識的に周りを埋めていくから、性質(たち)がわるい。


脅迫者である卑弥呼と話をしようとする。


「卑弥呼様、なんですか?」

俺は、あることを願い続けていた。

卑弥呼の第一声がお願いという言葉が出ないことのみを願っていた。

卑弥呼のお願いは、基本的に胃が破裂する案件を運んでくるときだ。


「豆君、お願いがあるんだけど。」

卑弥呼には俺の願いなど届かず、必死に懇願してきた。


神よ。なんで、俺の運命はこう残酷なんだ。


今宵もタール便が出そう。


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