第13話 帝国軍からの離脱 ③ ワープトンネルの入り口

 二人は地球へと続くワープトンネルの入口へ、やっとたどり着いた。

 そこは以前、エルフィンが地球への侵入に使ったトンネルだった。  

 エルフィンは以前と同じように、そのポイントへ身を投じた。

 しかし、今回はうまくゆかなかった。エルフィンは逆にこちらへ弾き飛ばされ、地面に強く打ち付けられた。


「出口がふさがっている」

 それだけ言いうのが、やっとだった。

「無理をするな、エルフィン。動くんじゃない」 

 そして折も悪く、総統の派遣したエルフィン捜索隊も到着していた。

 二人は追いつかれてしまったことに、気づいた。


「総統からの、おことばです。


『すぐ戻って、こころからの謝罪をせよ。

 さすれば反逆の罪を軽くし、償いの機会を与える』


とのことです」


 それはエルフィンを殺しはしないが、永遠に宮殿の奥へ閉じ込め、償わせるという、意味でもあった。そのことをオスカーもハンネスも良く知っていた。

 しかしそう伝えた伝令は、ハンネスにウィンクをし、指揮官に気づかれないようにして、あるチップをハンネスに与えた。


「オスカーさまからの贈り物です。

 新しいワープトンネルの入口の情報が入っています」


「私どもは指揮官以外はみな、オスカーさまの部下です。

 二人の逃亡を、助けるために派遣されました。

 指揮官以外の者を、上手にフォースで飛ばして、軽く切ってください。

 作戦に失敗しても名誉の傷で挽回できるように、お願い致します」



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