進歩した時代で

 遥か未来。地球上の文明は恐ろしいほどに進歩を遂げていた。テレポートマシンが開発されたり、治せない病などなくなっていたりしたのだ。そんな地球に、一隻の宇宙船が着陸した。中から現れた宇宙人は、なんとも形容のできない訳のわからない言葉を発したが、万能翻訳機によってすぐに意思疎通を図ることが出来た。

 宇宙人は感嘆とした様子で言った。

「この星は素晴らしい。これほどまで発達した星は見たことがない」

「我々も、文明の高さには自信があります」

「さぞかし知的好奇心の高い種族なのですね」

 すると、宇宙人と会話を続けていたロボットは鼻笑いのようにも聞こえる短い金属音を出してから、こう言った。

「私を作った時代の人類までです。それ以降は発明でもなんでも、ロボットにまかせっきりなんですから」

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