自称病弱な妹へ。家族の前で言ってあげる。貴女は病弱なんかじゃないわ。チートレベルの王召喚で世界を敵に回してでも私のやりたいように生きます

甘いからあげ

第1話 自称病弱な妹にただの自称病弱のかまってちゃんだと断罪してやろうと思ったらお母様がざまぁされていた

「ごめんね。お姉ちゃん、私病弱だから」 

私の妹は今日も私病弱だからと言う。それが私を不愉快にする。

貴方は病弱なんかじゃないわ。その証拠に本当に風邪を引いたことなんて数えるほどしかひいたことじゃないの。

それなのにちょっと熱があるような気がするだの喉が痛い気がするだの言って風邪のふりしてお母様お父様の同情を買って。

 お父様お母様は自称病弱な妹の事ばかり可愛がり気にかけるし。

私は召喚士としての勉強や訓練をしながら自称病弱な妹の面倒を見てる。

自称病弱な妹は今も「いいわね。お姉ちゃんは病弱じゃないから召喚士としての勉強や訓練ができて」

なんでも私の事を羨ましがる妹はいつも私を不愉快にさせる。

 お父様もお母様も仕事があって忙しいのに私達家族は自称病弱な妹を中心に生活していた。

 外が騒がしい。何かあったのだろうか。

 近所のジェンマおばさんが家にどたどたと入って来る。

 「フェアちゃん。早く逃げなさい。今統一帝国が来てるのよ」

 私が返事をする間もなくすぐに両親も慌てて帰ってきた。

 「逃げるぞ」「貴重品はいつも持ち歩いてるから、何も準備する必要ないわ。今すぐ逃げるわよ」

 私は剣を持って家を出た。統一帝国に武器の所持は禁止されているが、剣がないと自分の身も守れはしない。

 家の外に逃げるともう帝国軍が家の周りを包囲していた。

 突破することはできそうにない。

 「出て行ってくれ。この村に病気の者なぞおらん」「帝国軍に渡さなければ行けない病弱な者なんていないんだよ」

村の人達が帝国軍を追い返そうとしてくれている。

 「ジュスト・ディジーを帝国病院で治療するために連れてきた」

 「デイジーはただの自称病弱のかまってちゃん私可哀想病の病弱のふりして怠けてるだけよ。

わざわざ帝国病院に連れて行く必要はないわ」

 「それは帝国が決める事だ。病気でないのなら家まで送り届ける」

 「こんなクズで怠け者の妹に払う治療費家には1カッパーもありませんの」

 「治療費なぞとらん。食費も何も1カッパーも請求したりはしない。これでもう抵抗する必要はなくなったな。

これ以上問答を続けるようなら帝国への抵抗と見なすぞ」

 帝国病院に連れていかれた者で面会も許されず生死不明の者は多い。

表向きは感染の恐れがあるため隔離した上で治療してると言ってはいるが、信用できるものか。

 「なぁあんた。土地を売った金を渡すしそれで見逃してくれないか。

俺は娘と離れたくないんだ」

 「ええ、少しは財産も蓄えてるのよ。全部お渡しするから、私がデイジーとして帝国病院に行くわ。

貴方達は得しかないでしょう」

 「デイジーは10歳の少女だ。貴方では無理がある」

 「お母様、それは天地がひっくり返っても無理があるわ」

私も無理があると言う。そんな無理が通ってたまるものですか。

 「私こんなに老けてないわ」

 妹も言う。お母様は別に老けてるという程ではないけれど、まぁそう言われても仕方ないわね。

 「無理だろう」「こんな困難な無理の通し方は初めて聞いた」「私達伝説誕生の瞬間に居合わせたわね」

「未来永劫これ以上の無理があるだろうか。伝説級だな」

 帝国兵を止めていてくれた村の人達も無理だと言う。

 「ダリラ、君は美しいしいつまでもかわいらしいがそれは無理がある」

お父様も流石に無理だと言う。

満場一致で無理となった。

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