頭上のセンチメンタル/再掲

ふと見上げると、信号機の上に四人家族が暮らしていた。

進化の過程で木から地上に降りなかった人類である。

それはビル看板や街灯の上にもいた。

見た目は我々と大して変わらないが、服装や生活様式、流行語に至るまで彼らは全て昭和だった。

私は頭上の昭和人類を眺め、今日も生活している。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る