遠き背中

双子の弟は遠くに行った・・そう今まで守って生きようと決意した存在が遠くに行った


悲しいが・・其れが事実なんだ今目の前で起きた事実だその言葉を吐いてから彼奴は自身が神からもらった能力を使い此の本質と応用を見抜き遠くへ行った


そして此の場に居るのは唯々遠くに行った弟を救う事の出来なかった存在だけだ常に俺は双子の彼奴に誇れる存在に頼れる背中を見せれる存在に成りたくて頑張ってきた


だが実際は如何だろうか彼奴は俺の背中を追う事を辞めて俺の頼れる相棒として共に肩や背中を預け合う気心の知れた存在に成り此の世界に股に掛ける程の存在に成り合いたいと望んだ


はあ如何やら弟はシュバルツは「自分の人生と言う物」を如何言う物なのか理解したのかも知れない・・「此の侭で兄貴と比較される人生は嫌だね」と内心思って居たのかも知れない


・・・確かにそう言う事を内心では思って居たのかも知れないけどズット心を殺して生きてきたという事に成る自分は無力だと否でも悟らされたんだ


「ねえバイシュ何時もアンタらしく無いわ如何にかしたら?・・もしかして弟ちゃんが独り立ちをした事が心配なの」そう此奴は俺の幼馴染だな


「ねえ一つ聞くけどシュバルツ否シューちゃんはアンタに問ってどんな存在なの?アンタに向けた最後のあの言葉アンタはどう解釈しているの?


私は純粋にあの子は自分には過ぎたる力も勇気もない深い業を背負いたくない其れに涙を流していたじゃない


だから最悪あの子自身がアンタとの関係を断って其れこそ自分の名前を捨てて自分の経歴すらも捨てるかも知れないのよ今なら間に合うから未だ行きなさい後悔したくないなら」そう言って幼馴染の「エリカ・サナダ」は答えた


此のエリカの家系は此の世界の日本に相当をする複数の島々からなる「御国帝国の侍の家系」が此の地に放浪をした果てにこの大地に寝付いた事に因り其の家系が始まったと言われて居る


そして俺は教会を出ても辺りに彼奴は否「相棒」が居なくなった家にも居なかった自分が知る所のすべてを必死になりながら見ても存在しなかった


だから弟のシュバルツは遠くへ行ってしまったんだ・・俺は何故彼奴の心の内を察する事が出来なかったんだろう「前世での二の舞」を又繰り返してしまった


又俺は俺の鈍感さで自分の大切な存在が消え失せたんだ・・・俺の人生は何なんだろうな本当に



・・・本当に俺は駄目な兄貴だな




「よお元気そうじゃあねえなあ甥御よ否バイシュよ其れともあれか弟とも珍しく揉め事でもしたか」と飄々な口調で叔父は俺に語り掛けた


「良いかオメエ等は成人だ成人と言うのは御国と言う島国の有りがたい格言を御前に語ろう


成人とは人と成ると書いて成人だ人に成ると言う事は先ず人として生きて居ない状態から其処から人の変化をするから成人と言う


で人と言うのは如何言う存在なのかは古の哲学者の言葉を借りるなら「人は考える葦だ」そう答えた


だからこそ人は「世の中の仕組みを疑い」そして「世の中の枠組みを疑い」そして「どうして疑わなければ成らないのかを考え続けて生きる」其れが人として生きると言う言葉に成るんだよ


故に人は「常に疑いそして常に改造し続ける事や新たな仕組みを創造をする事を精進し続ける」と言うのが人として生きると言う事だ


でだ御前は其の相棒である双子の弟と肚割って話す事を今までして来たか」そういままにない程重厚で目が真剣そうな目で俺に語り掛けてきたんだ


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