02 のんびりさせてくれよ!



 平日は学校に通っているけど、今日は休日。

 だから家でのんびりしようと思ってたのだが。


 近くの町の湖に珍しい動物がやってきて住み着いてる、って話を聞いたので、幼馴染(馬鹿&お嬢様)と共に見に行くことにした。


「珍しいってどんくらい珍しいんだろうな」

「さあ、でもめったに見ないって聞いたわよ。まだら模様の白鳥なんですって」

「じゃあじゃあ、俺と二人っきりで見にいこうぜ!」

「一緒に見にいくから、ここに来たんでしょ?」

「そういうアレじゃなく。これこれあれな理由があってだな」


 で、幼馴染(馬鹿)が幼馴染(お嬢様)と仲良くなりたがっているのを見て、空気を読んでどっかに退散しようと思ったのだが。


 ちょっと目を離した隙に、騒動を持ってきやがった。


「うぇぇぇん! お兄ちゃんお姉ちゃん、助けて。悪い人に、私の妹が攫われちゃったの!」


 なんてイベントを起こしたらしい幼馴染ズが、僕を頼りにやってきた。


 小さな女の子と手をつなぎながら僕の前に再登場した幼馴染(お嬢様&馬鹿)。


「ヨルン! 大変な事が起こってるみたいなの!」

「何かやばい事が起こってた!」


 やめろ、そんな目で見るな!


「休みの日くらい、のんびりさせてくれよ!」


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