第12話

「ところで、他の人達が避難している場所、分かるか?」


俺は、泣き止んだ二人に尋ねると。


「ここから約1時間程離れた森の中に隠れていると思います。」

「こっちです、付いて来て下さい。」


引き続き案内され、合流出来たまではいいが、20人中、何人かが負傷していた。


「酷い状態だな、ポーションで回復していこう。」


俺とリッカはポーションで、フエイルは魔法のヒールで回復しながら話をしていると、重要な情報を耳にした。


「三回目に襲ってきたオーガの中に一匹、肌の色が違うのが混じっていた。」

「色が違う?!もしかして変異種?!」


変異種となれば、まず依頼のランクが変わる、そして報酬も変わる、他の人にも詳しく聞いたが間違いがない。


この事について話し合ったが、被害が大きいのでこれ以上の報酬増加は無理、それどころか復興にかかる費用が大きくなったので出来れば減額をお願いしたい、しかも契約主が部族長で、代理も居ないが依頼は完遂して欲しいとの事。


本来なら、一度ギルドに戻り報告しなければいけない内容だ、しかも完遂しても代理が居ないので報酬が支払われるかが怪しい状態。


するとビューヘルンが。


「仕方がないの~我の体で支払おうではないか!」

「興味ないのでパスでお願いします。」

「俺にはリッカが居るから必要ない。」

「私も同性はいらないかな。」


俺達が丁重にお断りをすると、アイリとミイナが。


「「私を貴方たちの奴隷にしてください!」」


と、とんでもない事を言い出した。


確かに奴隷制度はある、ただ子供の奴隷は禁止されている、年齢はOKでも身長のせいで変な疑いを掛けられるのは、ごめんこうむりたい…俺達が渋い顔をして顔を見合わせているとビューヘルンは。


「誠か!我がお主たちの主人となろうではないか!それならば我が代わりに依頼料を払う!」

「ちょっと待てお前!」

「「本当ですか!」」

「アイリ、ミイナもっとよく考えて!」

「誠だとである!ただ我の主殿がこのニュート殿である以上、お主たちのご主人様もこのニュート殿となる!」

「ご主人様って!勝手に話を進めるな!」

「「それでいいのでよろしくお願いします。」」

「よろしくない!!」


本人無視でどんどん話が進んでいく、だが奴隷になるためには奴隷契約が必要だ、奴隷商に行き契約を施行しなければいけない、それまでにアイリ、ミイナを説得しなければ!幼女が集まって来る構図になる!ロリ勇者の二の舞を踏む事になる、それだけは避けたい!


「とゆうことでじゃ、報酬はこれでいいかの?」


収納魔法からサファイヤの指輪を出してきた。


「ちょっと待て!俺はアイリとミイナを奴隷にするつもりはないぞ!」

「何を言っておる主殿?この奴隷契約(仮)は、我とこの双子で決めた事じゃ、つまり双子は我の奴隷であり、主人となる。ニュート殿は我の主殿である以上双子も主殿の奴隷となるのじゃ!」

「暴論じゃね~か!」


そんな話をしていると【ガザガザガザガザ】物音が近づいて来る、戦闘態勢を取り


「ここから逃げろ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る