第5話

「その子の扱いが雑!それに邪剣とか聖剣とかなんなの!」

俺のビューヘルンの扱いが雑だったのでビックリし、カウンターの奥からこちらに駆け寄ろうとするが、ミンの胸は大きく一歩動く度にポヨンポヨンと揺れる、思わず目が釘付けになりそうになる。


「キタ━(゚∀゚)━!ロリ爆乳!!触って良いかの~揉んで良いかの~」

ビューヘルンがやたら興奮して指をわしゃわしゃ動かしながらミンに近寄るな、慌てて両腕で胸を隠すミン。


「止めろ!」【ゴツン】

頭に鉄拳制裁をし、止める俺。


(そりゃ俺も男だから、あの胸には興味有るが、変態親父の様なその手はダメだろ!)


「済まない、こいつはビューヘルン、邪魔ビューヘルンだ。」「聖剣だと…」

「…へ?…ナニイッテルノ?アタマダイジョウブ?」


うん、普通はその反応だよな!


「ビューヘルン、剣に戻れ。」

「戦闘ではないが、まぁよかろう。」

ビューヘルンが光だし【ポン!】と音と同時に人から剣に変わった。


「・・・・・は?!!な!な!」


口をパクパクさせ、驚いて声にならない。


「以前より光が弱いな。」

『そりゃ分かりやすい様に演出を控えたからな、もう戻っても良いか?』

「…剣のままで声が出るのかよ、とゆうかあの光は演出だったのかよ!」

(あんな無駄な演出必要無いだろ!)


『こんなことも出来るぞ!』【ポン!】

人に戻ったビューヘルン、だが右手には剣のビューヘルンが持たれていた。


「「「「な!分裂した!」」」」」全員で驚いた。


「違うぞ、左腕だけを剣化してるだけだぞ。」

「左腕だけ?!」


見ると左腕がなくなっていた。


「左腕だけだからの~、ミスリルと同等、と言ったところじゃろう。」

「化け物だな。」

「可愛い幼女を化け物扱いとは失礼じゃ!」

「まぁ、こうゆう事だ。」


ミンを見ると、腰を抜かし座り込んでいた。


「大丈夫か?」


近寄り手を差し出すと『あ、大丈夫。』と言い差し出した手を掴み立ち上がった。


「う、うん、剣は必要無さそうね。」

「うむ、主殿は我しか装備が出来ぬからな。」

「はぁ~変なのに取り付かれちまった。」

「と、とりあえず親父が作った装備から見積るよ。」

「あぁ頼む。」


剣を左腕に戻す際、【ポン!】の音も無く戻した。


「音も演出かよ!」


こうしてダンさんの店から出てギルドに向かう。


ギルドは二階建てで、一階には受付と酒場が隣接していた。


受付はいつもお世話になっているミミさん、年齢は30台のふくよかな女性だ。


「無事に帰って来たか!心配してたぞ!」


ミミさんは元冒険者でソロでBクラスにまで上り詰めた人だ、しかも俺達がクリアした迷宮もソロでクリアしているほどの腕前、2年前に怪我で冒険者を辞めたが持ち前の明るさと、男勝りの性格でギルド長直々に受付に誘われ現在にいたる。


「はい、無事にクリアしました、これもミミさんが色々教えてくれたお陰です。」


俺達はミミさんに、迷宮の攻略情報を教えてもらっていた。


「なに、いくら情報が有ってもダメな奴はクリア出来ないから、君達の実力だ!」


「「「ありがとうございます。」」」


俺達は最大の感謝の念を込め、お礼を言った。

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