渇望

誰かが灯りで照らしてくれると思っていた

気づいてくれるかも

しれないと期待していた

深海に潜む魚にさえ

興味を示すというのに

ぼくの存在には気づいてくれない


誰かが翼を与えてくれると思っていた

仲間に入れてくれるかも

しれないと高揚していた

草原を走る動物でさえ

群れているというのに

ぼくは生きているだけましだというのか


誰かがやらねばならない

仕事があるというならば

喜んでこの身を差し出そう

そうしてこそ

ぼくの存在が報われる


生まれかわりを

信じていいのであれば

ぼくは砂漠の砂粒になりたい

昼は灼熱の太陽と大地に焼かれて

夜は極寒の風と静けさに震える

この身を捧げたい

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