第20話

結局昨日は、俺や皆のステータスについて確認しようとしたが、疲れて寝てしまった。



うーん、まあ仕方ないか、とりあえず奴隷達の購入が終わって一段落した後に確認するか。色々分からない部分があったしな。



そんな真面目な思考を遮るような間の抜けた声が聞こえてきた。



カンナ「ふぁ―、眠いです…なんでこんなに早く行かなきゃいけないんですか~」



翔「もしかしたらあの子達が先に売れちゃうかもしれないだろ?大丈夫だとは思うけど早く行くに越したことはないからね。」



ティル「まあまあ、新しい仲間が増えるんだしそんなこと言わないで、ね?」



そう言われるとカンナは分かったとだけ言いまた隣で寝むそうに欠伸をしていた。



ティルってカンナに対しては結構お姉さんみたいになるんだな


俺には結構きつい言い方なのに。



とカンナに小さな嫉妬を抱いたりもしながら目的の奴隷市場にむかった。






一昨日に来た奴隷商人の店に行くと、商人がこちらに気付いたようですぐにこちらにやってきた。


俺が奴隷を買う金ができた旨を伝えると少し驚きはしていたがすぐに奥の部屋に連れて行ってくれた。そこには一昨日と同じようにハイエルフと少女の姿があったが、この前と違い目には期待と喜びを感じられた。



ハイエルフ「主様、来てくださったのですね!」



アノン「待ってた、それじゃあ早速私とこの娘を買ってほしい。」



ああ、待っててくれと伝え奴隷商人の方を見ると奴隷商人は興奮気味になっていた。



奴隷商人「お客様の強さなら1週間くらいでこちらにいらっしゃると予想しておりましたが、まさかもう白金貨3枚を集められるとは…想像以上に規格外な強さですね。」



翔「はは、ありがとう、まあかなり苦労はしたよ。はいこれ、白金貨3枚ね。」



奴隷商人は金貨を受け取ると、二人の前に行きウィンドメッセージらしきものの入力を行うと



奴隷商人「これで手続きはほとんど完了です。あとはお客様が承認すれば正式に手続き完了となります。」



手続きってどうやるんだろ?


やり方を聞こうとする前に奴隷二人の方を見るとウィンドメッセ―ジが表示されていた。



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no name(ハイエルフ)を奴隷にしますか?


Yes or No





アノン(ホーリードラゴン)を奴隷にしますか?


Yes or No

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すぐ二人ともyesを選択した。



別に何も変化はないけどこれで終わったのかな?



奴隷商人「お買い上げありがとうございます。これでこの二人はあなた様の奴隷になりました。お前たち、ご主人様に迷惑をかけないようにな。」



ハイエルフ「当たり前です。

それでは主様!これから主様のため全身全霊でお仕え致しますので、これからよろしくお願いします。」



アノン「もちろん。これからよろしく、私の事はアノンって呼んで。

それとお母さんのこと…」



翔「うん!こちらこそよろしくね!二人とも!

もちろんすぐ助けに向かうよ、アノン!」



でもその前に、



翔「ねぇ、そういえば君はなぜ名前がないの?」



ハイエルフ「え?私の名前ですか?

なぜと言われますと、それは私は生まれてすぐ親がいなくて他にも名前をつけてくれるひとがいなかったからですね。」



この子も大変な思いをしてきたんだな、と思い今顔を見ると目がキラキラしていた。…なぜ?



翔「もしよかったらなんだけど、俺が名前をつけてもいいかな?

呼ぶのにも困っちゃうしさ。」



するとハイエルフは待っていましたとばかりに食い気味で



ハイエルフ「はい!もちろんです!むしろ感激でございます。」



と答えた。



どうやら名前について聞いた時点で名付けされると察したらしい。


だからって自分の暗い過去を嬉しそうに話せるものなのか…


まあそれはおいといて、名前どうしようかなー?気品ある名前にしたい。


…………リーシア、よし!リーシアだ!



翔「今日から君は!リーシアだ!

これからよろしくね、リーシア」



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「名付けが確認されました。

これにより、魂の結び付きが行われたため、


リーシアには天使の加護が


宇佐田翔には大精霊の加護が付与されます」


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特に何も考えず名付けたらなんか結び付いた…


こういうときに使える便利な言葉があったな。




あれ?俺なんかやっちゃいました?








リーシア「主様!こんな素敵なお名前を下さりありがとうございます!!

この名に恥じぬよう、仕えさせていただきます!」



そういうリーシアは奴隷というより気高い騎士のようだった。



これで気になってた名前問題も解決したし、本題のアノンのお母さん救出に向かいますか!



翔「じゃあアノン、早速だけどお母さんのところに行こうか」



アノン「うん、よろしくね。場所はちょっと遠いド・ライーグにあるの。

こっから私の飛行で3日くらいかかるところ」



3日かぁー、結構遠いんだなぁ。そう思っていると静かに喜びを噛みしめていたリーシアが



リーシア「あの、私に言い考えがあります!」



不意にそう提案してきた。





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読んでいただきありがとうございました。


感想、レビュー、ブクマ、評価、批評等していただいた皆様も本当にありがとうございました。



これからも投稿させていただきますので、

よろしくお願い致します!

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