ドラキュラ野郎は静かに暮らしたい。

海党カイ

プロローグ

半人半ドラキュラ

ドラキュラは、太陽の光を浴びると灰になり消える。

俺、如月慧は、半人半ドラキュラだ。そのせいで太陽の光を浴びても灰にはならない。少し目眩がするだけだ。それにドラキュラは、血を吸うが俺は多少吸わなくてもいい。だが取らな過ぎる死んでしまう事がある。


俺の願いは、人間に危害を加えないことだ。俺みたいなドラキュラは、この世界に何人かいるらしい。父さんから訊いたのだが昔人間とドラキュラの戦争があり、それにドラキュラが負け今では数が少ないらしい。それに今は、吸血鬼狩りがいてドラキュラには、絶対絶命だ。


でも俺は、隠す自分の為に。


****



気持ちのいい朝ではない。ドラキュラにとって朝は、ラスボスだ。1番の天敵だ。カーテンを全部閉め高校に行く準備をする。


俺の行く崋条高等学校は、偏差値がまあまあ高い。

靴を履き玄関を出る。


「うっ、、、今日は快晴だなおぇ、、、」


あまりにも光が凄かったので吐き気もきたか。俺は、最悪の気分で高校へ歩いた。


――新学期、俺は体育館で説明会を聞いていた。説明を中盤に差し掛かった時俺は、吐いた。それは、虹色に輝いていた。


保健室にいた俺は、ベットで寝ていた。そこにある少女が歩いてきた。今日は、ツインテールか。この少女は、佐倉舞。俺の唯一の幼馴染だ。腕を組みこんな事を言う。


「本当に情けないわね、慧」


舞は、俺の正体を知っているの人物。


「ドラキュラは、こんなもんだ」

「そう。ねえねえ私のクラスもしかしたら吸血鬼狩りいるかもしれない」


俺は、顔を険しくする。そろそろ来ると思っていた。

吸血鬼狩り組織、リターン。この組織は、公には、公表されていないものドラキュラなら絶対に知っている。


「名前は」

「神村夏帆」


神村夏帆。リターンで組織長が神村藤治郎。確定だな。神村夏帆は、神村藤治郎の娘だ。きっとこれは、偶然じゃない。ある程度探りを入れて来てるのだろう。


「舞、1回戻った方がいい」

「うん。何かあったら連絡するから」


がらがらとドアを開け帰って行った。これは色々対策しないとな。俺はそう思いクラスへ行った。


「はいはーい。私は、この1ー2担当曙雪です」


テンションの高い先生だな。いや今はそんな場合じゃない。

神村夏帆の事を観察し始めた。


何個か授業をやって来たが特に変わりがない。今はまだ行動を起こさないだろう。


一気に時間が進み放課後。例の時間がやって来た。自分のバックを漁る。


「終わった、、、」


半ドラキュラと言っても血は、ちゃんと摂取しないといけない。いつも持っている輸血パックがない。切れた。時間的に血を取らないと場合によれば死ぬ。仕方ない。俺は、ある人物にメールを送った。


学校の裏。そこに舞がいた。


「あのーすいません。ちょっと血を吸わせて貰ってもよろしいでしょうか」

「バカじゃないの」

「いやこのままだと俺が死んでしまう」


俺は、地面に手を置きおでこを付ける。そう土下座をした。この行いは、男として最低だと思った。


「そこまでしなくもいいから。分かった少しだけね」

「ありがとうございます!」


俺は、舞により優しく肩を噛んだ。少し舞は、苦しそうなので、噛むのを止めた。もう十分取れた。


「慧。痛かった」

「すいません。でもありがとう」


俺は再び土下座をした。舞は、恥ずかしいそうに後ろに向きいってしまった。これは、1生を恩だな。

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