桜雪、モーターヘッドを語る

桜雪

第1巻

第1話 L.E.Dミラージュ

 ミラージュ騎士団の旗騎。

 白く発行する半透明の装甲を持つ、星団最強のモーターヘッド。

 3000年間で41騎が生産された。


 物語冒頭に登場するモーターヘッド。

 カーレル・クリサリスが駆るB型ミラージュ、この絵1枚で完全に僕は心を持って行かれたのだ。


 それまでのロボットとはまるで違うデザイン。

 強いて言えば『エルガイム』みたい…後に同じデザイナーだと知るわけだが、ハッキリ言って、こんな描き込まれたロボットを見たことがなかったのである。

 機体色も少なくシンプルなのに、なぜここまでインパクトが強いのか?

 初見から何十年も経つのに、古臭くならない。

 優れたデザインとは時間を無視するのだ。


 絵なのに、動いているような錯覚…これは音の表現だ。

 モーターの振動音『ブーン…ブーン』大気を振動させる音、『ゴンゴンゴン…』質量ある駆動音、そして最も大きく書かれた『ゴオン』重い装甲が当たる音…いや違うのかもしれないが、これらが絵を動かしているのだ。


 物語に登場するL.E.Dドラゴンを模した頭部は気高く美しい。


 この物語に出てくるロボットは、中身がスッカラカンではない、1枚の装甲の下にはメカが詰まっているのだと充分に理解できる。



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