第13話

 毎日を忙しく過ごし、様々な経験をさせてもらえて楽しく仕事に向き合っていた。誠の存在はわたしの支えになっていることに変わりはない。

 誠とのやりとりは毎日の活力になっていた。


 寒いことに飽きてきてそろそろ暖かくなっても良いなと感じていた頃。今日も誠からの会おうという言葉は送られてこない。


 そろそろ私は決意していた。このままじゃだめだ。誠はきっと会ってくれない。そう気づき始めていたわたしは、振り絞って言葉をラインに打った。


 「誠、そろそろわたしたち連絡を取るのを辞めよう」

 「どうして?」

 「このまま変わらないでしょ?きっとわたしたちは会えないよ」

 「そうだね」

 「だから終わり」

 「終わりにはしたくない」

 「どういう意味?」

 「そのままの意味だよ」


 誠が終わりを止めてくれた。それが嬉しくてわたしは自分を甘やかして誠と連絡をとることを続けることにした。

 その選択は正解だったのか?あの音の意味が分かりはじめようとしていた。

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