第48話 石



重く鋭く尖った石は僕の背中や心臓に溜まっていて


たまにずっしりとその存在を主張する


思い出したくもない過去を引き摺り出して


自分の外に吐き出す


心の内側に何が溜まっていようと


誰にも関係ない


誰にもどうにも出来ない


棘が足に絡みついて取れないからと


泣いていた時間は無駄ではない


無駄ではないが有意義ではない


僕の望む未来が来ないなら


明日を迎える意味はないと


暗闇を願う日は今もある



だけど誰のせいにもしない 


全部自分のせいだ




また悲しい波が僕を襲う


何をしても、しなくても


僕の存在自体が人を傷つけると言う事実




石になっていろ


違う世界の僕が言った




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