和の舞台に燈籠の灯りの風情で映し出されるものは、人か、人ならざるモノか

地の文が整った和風の物語です。
序盤、登場人物には艶めかしい、ともすると病的なまでの美が感じられ、作者様の構築された妖しく仄暗い世界観に、すっと惹き込まれていきました。

生贄を捧げることで続いていく村祭り。
美貌の青年が「娘」の身代わりとして攫われ、犠牲無き祭りを求めて奔走します。
旧き伝承と信仰を新しい形に成し得ることは、はたして可能でしょうか。
登場人物の魅力と躍動が感じられる物語です。是非どうぞ。

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