父は僕の彼女を見るたびに顰蹙した。いつかは馴れるだろうと思っていたが、父は彼女と別れなければ、僕を遺言書から外すと言い出した。

「あんな獣と戯れるのは私の息子ではない」

 だから殺すしかなかった。父の遺産は僕のものなのだから。

 震えながら彼女のもとに戻り、僕はその褐色の首筋を愛撫した。


 一月五日、お題:「顰蹙」。

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