第15話 多作品を連載中にしている人へ思う事

ここはもうかなりの私的偏見、独善、主観などが入ります。まぁそのぐらい多作品を連載中にしてる方の作品を読んだりすると、嫌悪感をいだくというか……だいたい多作品手がけている方ほぼといっていいぐらい、私はつまらないと思うか、感想すら出てこない。と思うものが多い理由なのだが。


 4つ程度ならまだ許容範囲。できれば2つまでで先に書いたものを完結させて欲しいと思うのでそれ以上は止めてもらいたい、と思うのが本音。中には5つ6つと連載中で、どれもこれも50話程度で完結されてないなんてざらである。中には10話程度がズラっと並んでる猛者もいる。


 ある小説家がラジオやってるのだが、そこで小説家を目指すリスナーの質問に答えるコーナーがあるのだがそこでこう答えている。

「小説家になりたいのなら考えた作品を書ききる。完結をさせるということが最も大事」また「仕事をもらうなかで期間までに依頼をやりきる事を求められるのでひたすら書くことです」と言っていた。ちなみにこの作家はベストセラー作家で有名な方です。


 ある記事でライターの方も同じような事を書いてました。ということは物書きに共通することは、どんな作品であれ書ききるということ。志賀直哉も何度も書いたり止まったり、としながら15年だったか17年だったか費やしてあの大作を書きった。まさに書ききるのが最も小説家に求められるスキルではないだろうか?


 はたして一つの作品すら完結させずにあれこれ物語を作ってそれは完成するのか? というのが私の疑問です。読んでいると大体の方は同じような展開だったり、どの主人公も同じような性格だったり、先に進んだものは更新すら遅くなったり止まったり……。


 前に言ったと思うが、その作品に拘りや、情熱や、自分が生み出した作品に愛着はあるのか? と問いたい。

 仕事でも部活でも何でもそうだが、物事を順序立てず、行きあたりばったり思いついた事をしてる人は大体は何も残せてないと思うのは私だけだろうか。


 物書きのタイプは大きく分けて2つのタイプがいると思う。直感型と計画型。直感型は言わずとしれた天才と言われてしまう人が多い。それは数でいうならば少ないのではないだろうか。今でいうなら村上春樹なんてそうかもしれない。もともと違う仕事をしていて何気なく書いて、ちょっと応募したら賞をとってデビュー。今は売れっ子だ。まさに天才なんだろう。

 で多くの方が計画型。冒頭もしくはラストなど漠然的な物語を思いつき、それに対する登場人物の設定を考え、おおまかなプロットを練り、物語を書く。といった感じの道筋をたててやる人。

 多くがこのタイプのはずなのだが、まさか天才タイプとでもいうのだろうか。もし閃き天才タイプだというのなら何も言わない。そのまま書いて問題ない。


 ただ私は多作品を書いてる人の作品を全部読んでみて思うのは、だいたい「なんだこれ……」である。そういう方は今まで語った、段落がないやら主語述語おかしいやら、誤字脱字は多い。タイトルはながながしててタイトルにも作中にも伏線ぽいのもなく、ただただストーリーがだらだら語られてる。と感じるだけだったりする。


 ようはアイデアを出す閃きはあるが、それを形にするプランニングが無い人。よく会社などでいる企画アイデアは出来るが実行に移すことは出来ずに、成果が挙げられない人。実生活において口先は良いこと言うが生活力が無い人。と同じに見えしまうのだ。


 かなり叩いてしまったが中には書けている人もいる。全員がそうではない。要領が良い人はやりこなせたりするのも事実。


 それでも全員に言いたい。プロなのか? 仕事でそんなに書くことに迫られているのか? 売れっ子だったりするのか? と。

 まさに売れっ子がいくつもライターや脚本を頼まれて書いてるような多作品展開ですね? と。


 良い作品、悪い作品というのは確かに途中でもそうなってしまうので評価が話数毎に出てくるwebでは、次にいきたい気持ちはわかる。

 しかし、どんなことでもやり切る事を習慣化しない限り、次書いても結果は同じだ。書ききってラストが良い作品なんてあるのだから。逆に序盤良くてラストが悪く評価を落とす作品もまた、ざらである。映画なんてそんな評価がありふれている。


 物語を思いつき、それを書くことができるのは私には無い才能。もしくは実行力なのだから、その自分がした行動で生まれた作品の一つを出来れば書ききって次の糧にし、より良い作品を書いて欲しいと思うのは読書家の本音です。

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