第11話 面白い本とは

 人それぞれで好みのジャンルがあるので、それにより面白い本は偏ると思います。その好きなジャンルでも面白い面白くないといった本はあるわけで。ただどんなものでもそうですが、趣味になるものと共通するものと思います。

 趣味は、その人が熱中するものになるから趣味になりえるわけです。ということは芸術系もそうですが食もそうなりますよね。観ていて食べていて夢中で読む、観る、食べるとなるもの。それは人間にとってドーパミンが出てすごく集中し、熱狂させてくれるものとなる。


 食も好き嫌いはあるものの一般的に美味しいといわれるものはだいたい共感を得られるが、本となると面白いと感じるものが人により千差万別で『これ』といったものがわかりにくい。

 私で言えばホラーは全く手を付けません。観たほうが面白いから。SFもそこまで好きではない。『銀河英雄伝説』は有名でアニメ化にもなった作品ですがどうにも書籍は読む気になってません。

 このように本は人それぞれで好き嫌いがあれば手を付けないのが大半ではないでしょうか。


 しかしそんな中、読書家というのは流行りのジャンルならば手を取ります。


 何故か?


 流行るということは面白い本が見つけやすいからです。なので流行っているジャンルを知ることが面白い本を見つける近道です。

 なのでサイトのランキングは似通ってくるのです。

 ただ、もし書籍化を目指しているならば、これを鵜呑みにしてはならない。


『サイトのランキング=出版業界の欲しい作品ではない』ということです。


 なので仮に応募するならばジャンル指定がされているもの。もしくは応募したい会社がここ最近の書籍化されたものが『何か』を知る必要があります。


 とは言え、「書籍化なんて狙ってないよ。面白いと思えるような作品を、書きたいと思うものを投稿してるだけ」という方もいるでしょう。

 そんな人も、書籍化を狙ってる人も共通して言える事があります。

 それは何度か言いましたが、読んでる時に現実に引き戻されるような、読むのが止まるような事を書かないという事。


 面白いと思えるものは内容が、ストーリーが、主人公に魅力が、設定が真新しい、などなど確かにあるわけですが、如何に内容や主人公に面白さ、魅力さがあろうと、修辞技法をふんだんに盛り込もうとも基礎が出来てなかったり、文体・文章がおかしかったり、誤字脱字がおおかったりとなると面白くないと判断されてしまいます。


 これらは何かしらの賞に応募された場合に読まれもせずに一次審査に落とされます。それは面接にも言えますが書類を見てしっかり書けてない人は切らないと応募数がたくはんあって捌けないからです。

 仮に該当されて賞を取った場合、よほど周りの作品の出来が悪く、ジャンルがあっていて修正入れさせたら『売れる』と判断されたと推測します。

 でもそんな経緯だと大変なのは作者なだけです。たぶん注文に忙殺されるでしょう。


 なので普段から気をつけることです。なぜそんな基準なのかと言ったら素人でもそのように感じるからです。それは本という文化の歴史が長く、感覚的にわかってるからです。


 ラノベとは、出来た当初は10~20代の若い世代の小説で一般的小説とは違うもの。と思われ差別されてきたものです。ただラノベも20年ほどはたっています。

 読まれている世代は今や10~50代と幅が広くなってるはず。その理由は『SAO』や『とらドラ』『ゼロの使い魔』などが書籍化されたのは今から15年ほど前になります。作者も今はアラフォーです。下手すると50代でしょうか?

 実際の原作は読んでませんが作者の当事の年齢20代30代の後半だったはずです。ということはおそらく文章は幾分かしっかりしていたのではないでしょうか。


 そういった考察と、おそらく今のラノベを読む層も30~40代と思う。この年齢の読者とは、それなりに文章がしっかりしたものを好むはずです。それなりに社会に揉まれてますからね。

 なので趣味で書籍もランキングも特に狙っていなくてただ書いてるだけの人をのぞき、多くの人に読んでもらいたい方には『読むための最低限の文章力』が必要となるのではないか。と思っています、私は。


 私自身もその年代の人間なのでしっかりとした文章で書かれたものをやっぱり探してしまいます。

 まだ若く文章もどこか幼稚さを感じられるものでも面白いと思うものはなくはないですが、どこか頭の片隅で残念だなと思いながら読んでしまってるものもあったりしてます。


 いろいろ言いましたが私なりに面白い本とはどういうものか列挙するならば。


 面白い本とは

・流行にのってる

・現在やっている賞のジャンルにあっている

・出版社が出したジャンル

・基礎ができている

・誤字脱字がすくない

・ストーリーに明確な目標がある

・真新しい

・似ていても他のものより売りがある

・章わけができていて起承転結ができている

・視点のぶれがない

・技法が適切に使われている

・主人公やヒロインなどの主役の設定のブレがない

・タイトルにメッセージが隠れている

・読むにあたり読ませてると思わせない文章


 以上でしょうか。まだあるけど多くなりすぎたのでこのぐらいにしときます。

 これらの項目で語りたい事はありますが、とりあえずは私が読んで気にしているところ、無くなってほしいもの、あって欲しいものです。


 全てとは言いませんが、ほぼ私と同じように一般的小説からラノベを読むようになった方の共通している部分だと思われます。



 違ったら恥ずかしいですね……まぁいいでしょ。

 はい、個人的な意見です…………。

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