第8話 救済の準備

朝起きたらモモもネロも部屋にはいなかった。どこにいったか分からないため部屋の鍵を預けて冒険者ギルドへ向かった。冒険者ギルドはいつもとは違うオーラをだしていた。なかに入ると、言い争いがおきていた。

「剣の勇者は我が国の女王に誠意を現すこともなく剣をも向けてきた!これは冒涜だといっておるではないか!剣の勇者の仲間だった。お前には我が国まできてもらう!」


「ふざけないで、!剣の勇者様がそんなことするはずないでしょ!あの方は誰にでも優しい人よ!」


言い争っているのは、スレインと…多分どっかの国の騎士だな…モモとネロに話を聞くと…


「今、いってた通りよ。本当か嘘かは知らないけど剣の勇者がそこの国の女王に剣を向けて逃走しているみたいなの。それで剣の勇者の元パーティーであるスレインも怪しいからって国につれていこうとしてる…ってことよ」


んな、無茶苦茶な…てかこういう騒ぎのときにここのギルマスさんはなにしてんだよ。


「ギルマスは昨日の夜ダンジョンの調査に向かってて今はいないよ」


ど、どうすりゃいいんだよ…いまスレインがここのトップだ…帰ってもらうようにいってもらってもまた来る可能性は高い。ここは一肌ぬぐとするか…いや、でもなぁ…俺はともかくモモとネロに迷惑かけるのはなぁ… でもモモがしたら、多分めんどくさいことになるだろうし…


「リンがなにもしないのなら私がするよ。ねぇあんたたち、朝っぱらから公共の、それも冒険者ギルドでうるさいのよ剣の勇者がなによ。スレインに関係あんの?いちいちうっさいからさっさとでてってよ」


「んなっ…な、なんだと!?関係のない奴らは引っ込んどけ!今はこいつの処分について話しているんだよ!」


あぁ~ほら、めんどくさくなった…なんかもう…勝手に言い争っててよ…


「さっきからここの連中はバカばかりだ。もうよい、話の聞けぬ者はここで切り捨てる!」


なっ、騎士が剣を抜きやがった。ど、どうすりゃいいんだ…


「うっさいっていってんの。アイスボム、アースウォール」


お、おぉ…モモが魔法でさっさとけりつけちゃった…どうしよ…大事になる予感しかない…騎士達を見ると怒りが頂点にのぼっているらしく…


「もう許さん、名前と顔は覚えたぞ、お前らを地獄まで連れてってやる」


意味がわからないがなんとかなったな…モモのお陰で。このあと俺はスレインに詳しく話を聞いた。


――――――――――――――――――――


スレインに話を聞いたところスレインが初心者のときにであって一緒にレベル上げとかをした(心優しい)勇者様が先程の騎士が支える『アルトクルト王国』というとこの女王様に色々したみたいだった。それに、、


「迷惑かけてごめんね、これから私は剣の勇者様を探す旅にでるね、ここにいてもさっきの奴らが絶対に来ないってわけでもなさそうだし、ギルマスには手紙を置いといてすこしあとにすぐ出発するよ。短い間だったけどありがとね、」


旅…か、確かにここにいても騎士が来ない可能性は断然低いだろう…ただ、気がかりなことが1つだけある。「」これはなにを意味するかはわからないスレイン1人で旅に出るのは危ないと思う…どんなに強くても…だから


「スレイン、その旅…俺たちも一緒に行っていいか?モモもネロもいいよな?」


「全然大丈夫だよ」「リンが決めたことに従うよ」


「で、でも…リンたちに迷惑をかけたくないし…」


「スレイン、迷惑はもうかかってるんだ。今さらちょっとやそっとじゃ靡かないよ。俺たちも連れてってよ」


「…いや、でも…う~ん、…………分かったよ。多分、迷惑ほんとにたくさんかけると思うけどそれでもいいなら……よろしくね、みんなっ!」


「「「うん、よろしく!」」」


とある国に目をつけられた俺たちは剣の勇者様を探す旅をはじめたのだった。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る