第一部:異世界!?え?私が!?

第1話二代目?

 勇者カナは語る。

 伝説の勇者が凄いんじゃないと。


 凄かったのは彼の強運と周囲の協力だと。


 魔王は絵に描いたような魔王で一部の隙もないほどの悪だった。


 その伝説の勇者は既に亡く、今は異世界の勇者である私<高崎可奈>が引き継ぐ形になっていた。


 私に依頼された内容は一人では難しい。


 曰く、

「伝説の楽譜を探してきてほしい」


 幾枚かに分かれた五線譜の欠片を探して一曲の歌を作って欲しい。というのが王様からの依頼だった。

_全部で何枚あるかは不明なのね。


 察しの通り魔王はまだ生きている。

胸に先代勇者のトドメの一撃を受け、そのままの状態で。

_刺さりっぱなしなら放っておいても。


 誰も追撃に移れる体力を残しているものはおらず、瀕死の魔王を残して勇者達は一度退くこととなった。

_考えなしに突撃するから。


 それから何百年、兵を興すこともできず困った末に文献の中から異世界の勇者召喚の術と、五線譜の情報にたどり着いた。


 神聖ロズヴェルク帝国は持ち得た古代魔法の粋を集めて私を召喚し、事情を説明するために謁見の間へ私を呼んだのだった。

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