悠久と刹那 閑話集

今城御日

漂着

キン、と冷たいが心地よい感覚が全身を包む



 触れる柔らかさと、漂うようにゆらゆらと揺れる振動は、どこか落ち着くものであった



 背のあたりは何かに支えられていてるため、その場に留まることのできる安心を覚える



 心配など要らない



 まるでそう伝えているかのような包み込まれる力強さ



 けれど拒めば何事もなかったように手を放してしまうだろう脆さ




 今はただこの支えてくれているものに身を委ねて漂うまま




波間の間隔が途切れるまで




このまま



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