3

「ん…ここは、どこ?」

目を開けるとホテルに居た。

目の前には、男の子と、犬の面をつけた男の子。

「ワタシは狛、デス。」

「こま…?」

いや、目の前にいる子は人だし……。名前が一緒ってだけじゃ…?良くあることだし…。偶然だよね…??

「…?どうかしマシタか?」

「あ、いえ!!」

「ホラ、るきも。」

「……瑠輝斗です。」

「あ、えっと、あいりです。」

「あいり、は後悔しているコト、ありますか?」

「……後悔、と言うよりか、もう1回幸せな家族に戻って欲しかった…。」

「ソウ、ですか…。あ、るき、部屋に帰ってて、イイデスヨ。」

「わかった、帰る。」


「あいり、の事、ドコカで。」

「ええっと…?」

「僕の……持っていたモノに、このボールが、あって。」

「……!!」

こまくんが、出したもの。それは私とこまがよく遊んだものだった。

「それは、飼ってたこまの………」

「見覚え、ありマスカ…??」

私の目からは涙が溢れてくる。

「こま、こまなの?」

「分からない、デスガ、ソウです。このボールが、ソウなので…前のオーナーもきっと、それを分かっテテ…名前をツケテくれたんでしょう…。」

「こまくん…?抱きしめて、良い?」

「ハイ、良いですよ。」

「うわああああんっ、!」


こまくんを抱きしめながら泣いた。落ち着いた後、私は、みんなの料理を作る係になりたいと立候補した。喜んでくれた。


これから、ここで始まる生活にドキドキ、ワクワクしていた。

みんなのために頑張ろう。

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