第8話 雨粒さんいらっしゃい!

「キーンコーンカンコーン キンコンカンコン

 マグマの世界への転生締め切りまであと5分

 ファイヤードラゴンや マグマになりたい方はお急ぎ下さい」


締め切り間際まで 転生希望者達が飛び込んでいった。

中には2度目の転生に挑むものまで出てきた。


 はっちゃけすぎてあっというまに昇天してしまったことが物足りなくて

無理やり 転生待ち世界まで駆け戻って 再度マグマになりに行ったのだ。


(神々)

「ふむ 2度目のマグマ挑戦者の中には 非常に美しい光を放つ者がいるな。」


「なんだか このまま太陽にしてやりたい輝きをもっているぞ」


神々たちは なにやらよからぬ?それとも大抜擢?の相談を始めたようだ。


・・・・・

「ピンポンパンポーン

 ただいまより 新世界に雨を降らせたい方 水蒸気となって熱い吐息を漏らしたい方の受付を始めます。


 熱きマグマを打ち据え 凍り付かせたい方

 水の3態を体験されたい方 いらっしゃいませ~」


ぽつ ぽつ ぽつ 水滴になって降りていく転生者達


マグマに触れるとジュっと蒸発する様を見て

「えーい ふがいない 水龍となって戦いを挑むのじゃ~」


「いやいや 炎のドラゴンと戦うには アイスブレス! 私は氷のドラゴンになる!」


バトル好き魂は 水龍や氷ドラゴンに転生して 下界いえ新世界に転生していった。


それを見て 炎の龍になりたいという新たな転生希望者達が押し寄せてきて・・


「ピンポンパン ただいまより1時間 ドラゴンバトルを始めます!

 ドラゴンになりたい方は 炎・水・氷いずれかのドラゴンになって転生して下さい。 今はこの3種のみ受けつけております!」


闘争好きの魂たちは 次々とドラゴンに転生していった。


・・・・神々・・・・

「いやー面白い」

「赤勝て 白勝て ちゃんちゃんちゃん フレー フレー」


神々はすっかりバトル鑑賞会に夢中


下界を覗き込んでいる魂の中には 賭博をはじめる魂もいた。


「お前たち 魂の分際で賭博をするとはなにごとか!

 賭博をしたければ さいころに転生しなさい!」


神の誘いにのって サイコロに転生しちゃった魂も続出


アモン 「いいのか? これ?」

凛ちゃん「さぁー?」


さいころに転生した魂たちは 自由気ままに「目」を出している。

さいころ同士で ぞろ目を出そうと共闘したり 好きな数字ばかりを出し続けたり

非常に気まぐれなさいころたちが 神様に大うけ。


どうやら 観戦フィールド・転移ゲート周辺も 新世界の一部(飛び地)認定されたようで そこでは神様の道具として 「無生物転生者(元人間の魂)」が活躍しだしたようだ。


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