「再生する細胞」(欅坂46)

 この曲を聞いていると、再生力、と呼ぶべきものが強く意識されます。明るい曲調ではないのですが、まっすぐなメッセージが突き刺さるように響いてきます。真っ暗闇に差し込む光みたいに。

 辛く苦しいことがあっても、何度転んでも、倒れても、傷ついても、絶望しても、また先へ進むこと、進む力を蘇らせてくれる、そんな一曲です。

 歌詞の中では「細胞が再生する」となってますが、人の体は傷を負っても傷跡が残りこそすれ、軽い傷なら治りますが、心は果たしてどうなのか。心には物理的な細胞はおそらくないですが、心の傷というものも、あるいは何か細胞のようなもので補われるのかもしれません。そういう心に関するイメージがこの曲の歌詞世界で、再生する細胞、という言葉の裏に、再生する心、があるのかなぁ、とも思いますね。

 あまりこういうことには触れたくないのですが、この曲は今泉佑唯さんが歌っていますが、卒業されてしまって、欅坂46のライブではおそらく歌われない。というか、欅坂46の全楽曲はもうパフォーマンスされないかも。今泉佑唯さんのソロ活動のライブがあればあるいは、という感じですが、権利関係でCDやデータでしか聴けない曲が発生するのは、やや寂しいですね。イベンターではないですが、やはり生は特別でしょうし。

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