エロ可愛すぎる幼馴染との日常

カクダケ@

章付ける程長くないけど付けることにします。一章 復縁と疎遠

第1話 幼馴染の家へお泊まり。 は?

 俺の事を好きでおっぱい揉ませてくれる人いないかなー。


「え……」

「え? あ……」


 学校に行こうと玄関を開けた時、珍しく家の前を横切ろうとしていた幼馴染の星宮心桜ほしみやこころと目があった。


 同じクラスで家が隣りにも関わらず、そんなに話さない。そんな彼女が俺の方を見て「え」と言った理由は明白。


 僕は言ってしまっているのだ。


「あー、お、おっぱいね。あはは……」


 心は苦笑いで足取りをめっちゃ早くさせてその場を去って行った。


 僕はため息をつきながら、しばらくして登校することにした。





 病名を言おう。


『突発性無意識失言症候群』


 俺が今咄嗟に考えた病名だ。考えたと言うからに、そう、これは正式な病気ではない。ただ気づいたら思った事を口に出しているんだ。


 しかもその大抵の場合は、自分で気づいていない。相手の反応がないと、俺は自分で言ったのかすら分からない。


 これの対処法は口をガムテープでぐるぐる巻きにすることしかないが、そうするとマジで女子に引かれる(実体験)


 そして俺を一番苦しめているのは『性欲』だ。俺の性欲は常軌を逸している。自分で言っているかまだ、しっかり客観的意見も含めている。


 クラスの中で一番変態なやつは誰だとクラスメイト問えば、10人いるうちの11人が俺に指差す。1人増えてんな。


 そんな俺だが、驚くことにしっかりと友達がいるんだ。言うまでもないから言わないけど、一応言うと、男だ。俺のその病気を認めた上で、一緒につるんでくれるかけがえのない友達だ。


 だから今日の俺は上を向いて歩いていれる。



「あ、あの屋上にいるJKピンクだ」



 ところで、俺の名前は山田。そう、山田なのだ。月城山田。山田が名前だから小さい頃はよく『山田くんって下の名前なんなの?』ってよく聞かれてたな。それが下の名前なんだよって言ったらめっちゃ馬鹿にされたっけ。


 まぁ、親を恨んじゃないし、気になんてならないから別にいいのだが。


「あいつさっきから何ボソボソ言ってんだ?」

「それな。俺の名前は山田とか、どこぞの漫画の主人公だよ」


 おっと……。声が漏れていたようだ。学校についてそうそう校門付近でこうなるとは。



 その日の昼に俺は保健の授業を受けた。友達から。


 その友達の一人である聖也せいや曰く、女性を神聖なる存在と思っているのは大間違えだと。女だって人間でしっかり三大欲求の性欲があるはずだと。そして高校生なら尚更興味があるのだと。


 何が言いたいのかと言うと、つまり俺らは童貞を卒業できるチャンスらしい。


 その話を俺は奥歯をガタガタ、胸をムラムラさせながら聞いていた。


 とはいえ変態の俺に彼女どころか友達もできるわけがない。唯一の希望である心桜だって、最近は話をしない。


 つまり僕は一生童貞なんだ。童貞万歳。






 土曜日、俺は心桜の家に泊まることになった。意味が分からないかもしれないが、僕も分からない。


 小学校の頃は、心桜の両親が出張でいないとき、妹と一緒に泊まりに行っていたが、中学高校と異性を意識し始める頃なると、泊まりに行くのは妹だけになった。


 だがその妹が今日は風邪で寝込んでいる。俺はその代わりということだ。もう高校生なんだし一人でもいいだろうと心に言ったことがあるが、返答は「一人は怖い」と可愛らしいもので、俺の両親も許してくれている。は?


 家に来るという選択肢もあるが、それは心が強く拒むのだ。遠慮からだろう。



「よっ、心桜」

「こんばんわ、山ちゃん。うち上がるの数年ぶりじゃない?」

「そーだな」


 心桜は目を細めて、肩にかかる黒い長髪を揺らした。相変わらずどこまでも整理整頓が行き届いている家だ。玄関からもう惹きつけられる。


 うわー、今日俺ほんとに心と一緒に寝るのか。ムラムラする。


「はぇっ!? 部屋は別々だからねっ!!」


 あ……また。心桜は顔を真っ赤にさせて慌てふためいている。


 既に外が真っ暗になった頃、そのリビングはテレビの音声で賑わっていた。とあるお笑い芸人の一発ギャグに、ロングソファーの上で笑い悶えている俺の横で、心桜は違和感があるほど姿勢をよくし、どこかもじもじとした様子でスマホと睨めっこしていた。


「お前、何見てるんだ?」

「ひゃっ! べ、別に何も……」


 スマホの画面を覗こうとしたら、ものすごい勢いで引かれた。確かに人のプライベートを覗くのは俺でも嫌だ。

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