この世界に生まれ変わったら君は何をしますか?

施主さん

序章 君の詩

第0話 プロローグ No.1


…………あぁ……もう…無理だよ……




なんで……僕だけが……誰か…誰か…







…………………助けて………………


















西暦2020年 某所  宮水家





………キャン!!     パァン!



弦音が響く音



…ヒィィィィェェェャャャヤヤヤ!!!!


メェェエエエン!!!!!


バシィ〜ン!!


竹刀が面を打つ激しい音



そんな音が絶えず聞こえてくる屋敷。

そんな一般の人からしたら気が重くなってくるような家で僕は生まれた。

名前は宮水 諸刃  今は高3の18歳だ。

こんな自己紹介いらないのかもしれないけど、ひとまず始めましてと言うことで以後お見知り置きを、


俺の実家は剣道と弓道の道場をしているため武道一家だ。正直武道には興味はなかったのだが…いや、こんなこと言ったら親父に殺されるだろう…



「おい,諸刃!!剣の修行忘れてんのか!?早くこっちこい!捌き回してやらぁ!!」


宮水 辰巳 47歳 俺の親父で,俺の師匠でもある。頭は…あまり宜しくないが剣道の才能は桁違いで人間国宝として国からも認められるほどの剣豪だ。

だが…1つ言わせてもらうなら…

僕はもうこの師匠の元から抜け出したい。

親だから無理だとかの問題じゃない。


ただ単にこんな生活辞めてしまいたいから。


休日の朝は4時から9時まで剣道の特訓、そして、9時から3時まで弓道の稽古である。


お前のためだとか言いながら、喜びながら俺に鞭という鞭を叩きまくる。





こんな生活が15年……





もういいだろ、











平日の朝も早い。

僕も言っては高校生だ。学校もあるし修行ばっかりしている余裕はない。

学校はめんどくさいけど、それでも僕にとっては憩いの時間だ。



いつも通りの通学路を自転車で飛ばして行く。


「おはよ〜!諸刃!今日もクマできてるよ?大丈夫?」


この女子は嶺井 聖奈 俺のクラスメイト。顔面偏差値は高い方だと思うよ?


「おはよう聖奈、朝からうるさいよ?」


「心配してあげてるんじゃん!でもちょっとショックかも」


「それは…ゴメン…」シュン


聖奈は僕のシュンとした顔を見ると…

「…………//////」ポッ


顔を赤らめクネクネする…正直変な子だと思う… いや、訂正。現に変です。




僕たちは学校での授業を終わらせた。と言っても冬休みに入るのでそのための登校だから楽だったのだが…





「ねぇ,諸刃ぁ〜…」


「ゴメンね、今日も無理かな」


「そっか…夕菜さんに会いたかったのになぁ」

「お母さんは,今日は弓道連盟の会議でいないんだ…また話しておくからね」


「わかったよ…じゃあ、またお邪魔させてもらうね!」


僕は聖奈と別れ、家路へとついた。

ちなみにさっきの夕菜というのは僕のお母さんで超がつくほど優しく、あの気違いオヤジとは真逆だ。



このまま家に帰っても待っているは修行だけ…もう辞めてしまいたい…


そんなこと思いながらもどうにもならないのが事実…


もうどうすればいいのか…

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