神童と呼ばれたバイオリニストの出会いと復活

海澤晴菜

第1話

風が穏やかに吹いている春の日に、どこかから音色が聞こえてきた

上手とは言えないけど、どこか懐かしい音


あれ、誰だっけ・・・・・


ピピピピピピ・・・


《はっ、、、あー!!!ヤバい!》


くそっ、何で今日に限って寝坊するんだよ

あーもう、朝ご飯いいや


大慌てで支度し、自転車に飛び乗った


大通りを抜けると、綺麗な桜並木が広がっている

満開の木もあれば、まだ蕾が多い木もある


「おーい、隼翔ー!」

《おぉ、彰か》

「何?浸ってんの?」

《うるせ、行くぞ》

「はー、クラスどんな感じかなー」

《お前なら一瞬で友達出来んだろ》

「俺は彼女が欲しいの」

《この前の彼女どうしたんだよ》

「別れた」

《は?速すぎだろ》

「明るすぎてウザイって言われた」

《ふはっっどんまい》

「だから俺は彼女が欲しいの!」

《うざい奴って思われなきゃ良いな》

「うるせー、置いてくぞ」

《は?ちょ、待てよ!立ち漕ぎは卑怯だろ!》

「行くぞー!」


🎼.•*¨*•.¸¸♬🎶•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪


え?

この音・・・・バイオリン・・か?

それにこの曲・・・・


「隼翔?どうした?」

《っなんでもねぇ!》


最近聴いてなかったのに、、

幻聴じゃないよな・・・?


まさかあいつが帰ってきたのか・・・?

学校終わったら確かめに行くか



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