14頁

僕が この村に越してから 久しくなるけど

平和を取り戻して

随分と 世間は変わってしまった


だから 僕は この村に惹かれたのかもしれない

ここは きっと 昔のまんま

以前に戻った 静かな村なのだろうね


望郷の念に似た

そんな懐かしさを 思い起こさせてくれる

純朴な人たちは 遠くで見守っているような


僕は 仕事の為に街に行く

学校 教会 講堂 個人の家だって

呼ばれれば どこへだって行くさ


今日は 老人ホーム

小さな子には 面白いのだろう

鞄の中からは 色々な道具が飛び出して


何時の頃からか 少年が目を輝かせ

僕の仕事に 張り付いている

学校が終わっていれば 連れて行ってやろう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る