◇第53話◇いろいろ

 週末から週明けまで 本当に色々。

 色々とは良くいったものだと思うけど、まさに気持ちを色に例えたら一通り絵の具が揃いそう。

 うまく伝わらないこと、どうしようもないこと、でも捨てきれないキモチ。


 子どもらの方は、末っ子も少しずつ明るい兆し。

 完全登校をゴールと考えるなら、まだまだになっちゃうんだろうけど、そうじゃないと思ってるから。

 ただそれに実家の親の思いが絡んでくるので、わたしにはちょっとシンドイことになっちゃうのだけど。

 方向性が違うだけ、だから傷つけようとしてではないから。

 心配と良かれと思ってのことが逆効果だったりするだけで。

 それで積み上げてきたものが無造作に崩されたりしてガックリと凹みそうになりながらも、やんわりと意見を言うのだけど 、やっぱりわかってもらうのは難しくて。

 それでも両親なりに長年そうして生きてきた以上、今更 常識や価値観、信念の方向転換できないだろうということも知っているし。 だから尚更に、やるせない。

 単純なはずのことが変に難しくなってしまうのは 、どうしてだろうね。

 それでも、ひと色じゃないんだよ。 人 でも 想い でも。


 イライラどんより雲色に温かな夕焼けオレンジが加わって、グラデーションになれば、いつのまにか柔らかなヤサシい空になるように。

 大好きなピンクの花束をお友達から。 他にも言葉の花束を色々なひとたちから。

 じんわりとひび割れたココロに沁みて 内側から温めてくれる。 ありがとう。 凹んで落ちるだけ落ちて傷ついたりして、それでもまだ見えない明日に、こんなふうに嬉しいことあったりするから。


 実は映画の割引券を貰ったので 子どもらと映画、観にいけたらいいな とか 考えてます。

 正直、出かけるまでや人ごみ苦手だし、今 かなり疲れてきつかったりするんだけど。


 ただ 疲れてるけど、しんどいけど 、それを無理しても ”子どもの為に!!とかで頑張っちゃうお母さん”がしたいんじゃなくて 。

 だって、そんな無理なんてされたって子どもも楽しくないと思うもん。

 でもなんていうか、こういうのってイキオイみたいなのは 、わたしみたいなニンゲンには必要だと思うんだよね。 じゃないと何にもできなくなるから。


 どうなるか現在 、今日のこれからだって100%見える未来じゃない。 ほんとうに色々。

 どんな色が、これから見えるのか 兎にも角にも週明け。

 いろんな顔して 生きる を 、また始めようと思います。


 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


 *この頃のこと*


ぽつり、ぽつりの雨だれ更新になりますが💦

むかしむかしの独り言日記、密かに……。


     ◇◇◇


この頃、下の子二人は小学生、長らく不登校でした。

世の中が不登校に対して、いっそう不寛容だった時代。


まず登校させる努力を!という圧力めいたものもありました。(学校からも、そして心配する両親からも。でもそれはそれで、良かれと思って……なのですが)


長男は学校に馴染んでいたので、次男、末っ子のはじめて向き合った不登校については、どうしたらいいのかと戸惑いました。

夫が亡くなってから数年、母親一人で目が届かないから、そのせいなのでは?との推測にも落ち込んで……。


不登校状態も、次男と末っ子は違って(当たり前ですね、別の人間なのだもの)こちらが落ち着けば、こちらが不安定になる。


先生方とも話し合い、相談機関にも足を運び……。

それでも、人の心というのは、そんなに簡単なものではなく。


父親がいない分、わたしがしっかりしなければ、と気負う部分も大きくて、最初の頃は叱咤激励ばかりしていました。

これは今でも残る悔いのひとつです。

引きずるようにして泣き叫び嫌がる子を学校に連れていって。酷いことをしました。


甘やかして何もかもにYESとは言うべきでない、でも、心をゆっくりと開けるように、もっと他のやり方があったのに。


本当に本当に至らぬ未熟な母でした。


親子で傷つき傷つけ、迷走した日々を思い出します。


先が見えない深い霧の中を身を寄せ合い歩くようでした。


もっと、もっと、してやれたことがあったはずなのに……それは消えることのない気持ちです。


それでも……今、「お母さんの子どもで良かった」と言ってくれる息子たちに感謝しかありません。


ごめんね。ありがとう。


両親も今は亡く(ああ、父母にも心配かけてばかりでした)実家の山の家は今、次男が守ってくれています。

末っ子も立派に独り立ちして、長男と暮らしているわたし。


三人とも、色々なことがありましたが、今、日々を懸命に生きている自慢の息子たちです。

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