(三)‐5

 ジョージが短く言った。すると、すかさず女性の声が無線に飛び込んできた。

「こちらナオミ・サトー。それならばすぐに回避スクリプトを実施しましょう」

「ナオミ、久しぶり。元気だったか」

「ジョージ、久しぶり。あなたが船長なら私の出番はないと思っていたわ」

「まあ、本当なら緊急対策チームの世話にはなりたくなかったけどな」

「同感ね。でも何をやるにもトラブルはつきものよ。この後、こちらの無線交信は私が引き継ぐわ」

「了解。頼む。こちらも事故なんてまっぴらゴメンだからな」


(続く)

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