お嬢様、今日も元気に執事にぶっ叩かれて喘いでおられる!

破滅を回避するため頑張る部分はテンプレに、しかし自分はゲームの主人公でもなければ悪役令嬢でもない。
来るべき戦争を避けるために、ゲームにチラッと出ただけの没キャラだけど必死こいて頑張るぞというお話しです。

乙女ゲームものと言われれば昨今でも珍しいものではありませんが、この作品で特筆する部分はキャラクター。
特に主人公と周囲のキャラクターの掛け合いが楽しい。ギャグもツッコミも実に軽妙で、とにかく会話が読んでいて気持ちが良い作品です。

優れたラノベに求められるものはなにかと言われれば、奇抜な設定か重厚なストーリーか。いや、そこはキャラクターでしょと、キャラが魅力的じゃなければ読む気はおきないものです。キャラクターが魅力的だからストレスフリーに物語に没入できるというもの。そういう意味ではこの作品は100点満点ですね。