17話:『ドラゴンの巣』


勇者:「うおぉぉぉぉぉ!」

ドラゴン:(しつこいなこいつ)





勇者とドラゴンの戦闘が始まって

もう7日目に入っている。



決着は未だつかない。



ドラゴンは飽きていた。







~7日前~




勇者が一人行動をすると速かった。

いつも周りに合わせているからだ。



勇者:「1人って楽だなぁ」



順調に王国からドラゴンの巣の山頂の直ぐそこまで着いた。



勇者:「あれがドラゴン!?」



絵本に出てくるようなドラゴンがそこにいた。

でかい。左目が潰れている、、、。

よく見ると古傷が身体がいっぱいあった。



勇者:(どうやって戦いに挑むべきか)





勇者は真面目だった。



勇者:「いどもー」

ドラゴン:「・・・」



ドラゴンはこちらに気づいた。

しかし、興味がなかった。

ちらりと見て昼寝をしようとした。





勇者:「ちょっと待て!」

ドラゴン:「なんじゃ。うるさいのう」

勇者:「喋った!?」

ドラゴン:「長く生きていれば言葉くらい話せるようになるわい」

    :「それよりも寝させてはくれんかね?」


勇者:「断る!私は王よりドラゴン討伐の令を受けた。いざまいらん!」



勇者は切りかかった。



ドラゴン:「面倒くさいのう」



いやいや応戦し始めた。





勇者の勢いは凄まじかった。

一太刀いれ、口からでる炎を避け、尻尾も避けた。

飛んでいる相手も初めてだった。

人間の次元を超えていた。



しかし、

決定打に欠けた。



攻撃は当たりはするものの浅い。

ダメージは少なそうだ。



ドラゴン:(人間にしては強いな、、、)



それはドラゴンも同じだった。

あらゆる攻撃が当たらない。



結果。膠着状態に入る。



ドラゴンの決定打に欠けるもう1つの理由がある。

ちょいちょい。



勇者:「今日はこれくらいにしよう」

  :「そろそろお昼にしないか?」



等、やる気がいまいちでないのだ。





勇者は戦いを楽しんでいた。

別にドラゴンを恨んでいるわけではないし、

自分と同等以上の存在と戦ったことがなかったのだ。



勇者:(戦いがこんなに楽しいものだとは)



ドラゴンとの戦いは、

復讐者としての自分を忘れさせることができた。

それぐらい、ギリギリで戦っている。



勇者も日に日に、決着の着かない戦いに飽きてきてる。

それよりもむしろ、不思議な友情を感じている。







勇者:「少し話さないか?」









戦いから7日目、勇者はドラゴンとの対話に挑戦した。

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