無くし物

凛空視点

海鳴高校の入学式当日。私は朝から大変だった。寝坊したり、電車が遅延したり散々だった。それでも何とか入学式には間に合って参加した。校長の眠りの呪文をひらりとかわし入学式は終了した。ただ、帰ろうと中庭を歩いていた時、後ろから人がぶつかってきて私は転んでしまった。その人は、謝らずそのまま通り過ぎてしまったけど、私はそれどころじゃなかった。亡くなった父から貰った大切なしおりがなくなってしまった。私も本を読みながら歩いていたせいかもしれないこどほんと今日はついていなかった。それからそこら辺を探したけどなかった。1時間ぐらい探してた時、男の人が何をしているか聞いてきた。私は大事な物だったし、勇気を振り絞って言った。

「私の大事な、亡くなった父からもらったしおりを無くしてしまいました。なので、もし良かったら一緒に探してはもらえないのでしょうか?」

そう私が言うと男の人は、「いいよ」と優しく言ってくれた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る