罪人の祈り

天国から地獄の底に突き落とされた時

躯に深々と突き刺さった杭は

いまや遺伝子レベルにまで食い込んでいて

無理に引き抜こうとすると

わたくし自身が無くなってしまうから

敢えてそのままにしている

 

遺物が食い込んだままの傷口は時々疼くけど

組織は不思議と壊死すら起きていない

気がつけばそれは

いつの間にか愛しい血肉と一体化していて

すっかり手離せなくなっている

  

甘くて苦い想いの揺り返し

何かに集中していないと

生々しい感情の津波に引き摺り込まれてしまいそうになる

 

Domine Miserere

 

十字架を背負いながら歩き続ける愛の罪人達は

もがき苦しみながらも祈りを止めない

 

例え今は無理でも

過去を許して

未来を愛せる日が1日でも早く来ますように

 

いつか心を縛る鎖から解放される日が来ることを信じて

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