葉書、したためる

ボトルレターの少年にどんな返事を返そうかとそわそわしながらその日の調査目標を達成しました。

そんな心ここにあらずのままいつも利用する海岸の最寄駅に行くと、売店の絵葉書が目に入りました。

(田舎の駅なので売店といっても駅員さんに声をかけて販売してもらうものでしたが)


今まで何度も利用している駅ですが、自販機でジュースを買う程度。存在さえ初めて知ったような絵葉書でしたが、絵葉書を見た瞬間に「あなたのボトルレターはこんな綺麗な海に着いたんだよ!」と少年に知らせたいという気持ちが溢れてきました。


私は、絵葉書の中でも特に海が美しいと思ったものを購入しました。

そして帰りの電車の中では、絵葉書にどんな文章を書こうか考えているうちに帰宅していました。


葉書には自分のこと、ボトルレターを拾った海岸のことを書きました。

自分で流したボトルレターとはいえ、知らない人から急に手紙がくるのはびっくりするだろうと思ったため、簡潔に伝えるよう意識しました。


コレクションをするけど使うことは滅多にない切手を貼り、返事が返ってきたことに少年が喜んでくれるよう願いを込めて翌朝ポストに投函しました。

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