第三章 手順は手短に


 もっとも、手順は手短にしておきたい。と、ぼくは思った。無駄は、好ましくないのだ。

 ぼくはいつだって、手順は手短に終えたきた。物事を選択しなければいけないときや、なにか新しいことを始めるとき。

 そして、女を所有物にするとき。決して、遠回りなどしたくないのだ。

「ねぇ、れんくん」

「なに?」

「れんくんって、おんなのこに、よくもてちゃうから、わたし、しんぱい……」

「そうかな、そんなことないさ。ぼくはずっと、きみのよこにいるよ」

「ほんとうに?」

 なにもない真っ白の天井を、ただぼんやりとみつめていた。長い茶髪が腕に絡まってきて、窮屈だった。ぼくの耳が、独善的な言葉によって徐々に支配されていく。

 いやだ。聞きたくない。はやく黙ってくれ。

 咄嗟にまた嘘をついた。

「……思うよ」

 文字だけが宙を舞った。

 近道をして手に入れたものには、愛着なんぞ湧かないのだろうか。自分でもよくわからない。なぜだかすぐに満足をしてしまうのだ。軽い手招きをしてふところに入ったものは、あとはどうでもよくなった。

 だからなのか、一時的に満たされる反面、身体のなかにはなにも溜まらなかった。底を着く前に、煙のように消えていく。女は、誰ひとりとして去ってはくれないのに、ぼくの欲求は、跡形もなく消えていくのだ。

 それなのに、また何かを埋めようした。新しいものを求めて。新しい女を引き寄せる。

「ねぇ、れんくん、きいてるのぉ?」

「ん……あぁ、きいているよ」

「……なんか、へんね。とおくから、れんくんをみていたときは、なにをかんがえているのか、ちっとも分からなくて……。だから、こうして、いっしょにいれば、なにかしら分かるとおもっていたの。でも、ちがったみたい。ぜんぜん……わからない」

「……」

「あ、でもね。わたしは、そんなれんくんも、すきなんだよ」

「……はぁ」

「ずっと、いっしょだよ……」

 なぜだろう。

 安易に引き寄せてしまったものは、なぜか、安易に去っていってはくれない。

 女を一時的な所有物にして自分のなにかを満たしたり、相手のすべてを解ったつもりになったり。

 それは、おそろしく間違いであることは、もちろん知っていた。すべてを解る、という、少し言い過ぎではあるかもしれないが……。

 人間というものが、常になんらかの分類に属しているのだ。世の中に対しての不満を、どこかに発信したいひと。誰からでもいいから、承認欲求を満たしたいひと。はたまた、自分を癒す為に、分かりやすく他人の肉体で代用するひと。

 これは、女に限ったことではない。多少は違えど、ほとんどの人間は、必ずどこかに分類されるのだ。

「あれ、これってたしか……小比類巻さんの生徒手帳……だよね。なんで、れんくんが、もってるの?」

 いかにも標準な体つきだ。キリッとした目もとに、腰まで伸びた長い茶髪の彼女。森 沙也加は、枕もとに備えつけられた小物入れを勝手にあさり、生徒手帳を取り出した。

「あぁ、このあいだ、学校でひろったんだよ。あの子、おとしたことに、気づいていないみたいだし、なんか、はなしかけるのも、めんどうだし……だから、そのままにしてる」

「……そう、なのね」

「あぁ、そうだよ」

 沙也加は、渋い顔でそのまま生徒手帳を見つめた。

「わたしもあの子、ちょっと、にがてだわ。なんていうか、たぶん、わたしとは、気が合わないとおもうの。接し方も分からないし……あ、でも、これはちゃんとかえしてあげないとだめだよ」

 勝手に取り出した生徒手帳を小物入れの真横に、ぽいっと置き捨てて、ひとつあくびをした。

 そして、だるそうに体制をもどして、ぼくのふとんの中からむくむくと起きあがってきた。

「はやく、じゅんびしないと。がっこう、おくれちゃうよ」

「あぁ、そうだね」

 穏やかな表情を見せて、ぼくの体を飛び超えると、堂々と着替えをはじめた。ついさっきまで女だった女体が、衣服をまとったら、たちまち、若い高校生の姿もどった。

「わたし、さきにいってるね」

 そう言い残すと、ぼくの部屋から、うれしそうに出ていった。

 ひとりに、なった。

 しばらくして、そろそろ支度をしようと、ベッドからゆっくりと起き上がった。ふとんから、ぼんやりと残る女の匂いがふわりと舞って、鼻を刺激した。

 すぐさま、消臭スプレーを取り出して、気だるげに何度もふった。ふとんのなか、まくらのした、つくえのうえ。何度も、何度も。

 プシュー、シュー。

 永遠に満たされないことは分かっている。

 それでも何かを満たしたくて、たった一瞬のためだけに取りつくろった、嘘の自分が、とにかく嫌だった。嘘と、満たされない身体。

 プシュー。

 女の匂いとともに、かき消した。  

 消えろ。無くなれ。なにもかも。

 ぜんぶ、消えてしまえ。

 近道をして、たくさんを得ようとしても、結局それは欲しくなかった。ぼくの身体は満たされなかった。

 プシュッ、プシュッ——

 消臭スプレーが、もう空になった。部屋の隅にある小さなゴミ箱に勢いよく投げ捨てると、こつん、と鈍い音がして、妙な時間差でゴミ箱が揺れた。

 そのまま、豪快に倒れた。

 ぼくは、見て見ぬふりをして、支度を進めた。顔を洗って、素早く着替て荷物をまとめた。かばんの中に財布と教科書、筆記用具。

 それから、小比類巻 蛹の生徒手帳。そっと手に取って胸ポケットにしまいこんだ。

 鏡を覗き込んで髪型を整えた。

 ほくは、美形だ。ほかの人間より、有利な立場なんだ。少し手招きをするだけで女はすぐによってくる。いかにも簡単なことだ。

 ぼく、藤原 蓮は、鏡に近づいて手を添えた。

 あぁ、うつくしい。

 ぼくは誰よりも女を知っている。

 女を、引き寄せている。

 あぁ、うつくしい。

 鏡のなかで、とてつもなく美しいかんばせが、哀れな表情をして、ひとりたたずんでいた。


 生徒手帳をひろったのは、教室のなかだった。もっといえば、持ち主の真横でひろったのだ。そのまま手渡そうと思ったけれど、かのじょ、小比類巻 蛹は、ぼくの気配に気づかず、ただひたすら紙の束を見つめていた。

 限りなく小さな身体と、高校生とは思えないほどの、大人とはかけ離れた幼顔。小比類巻 蛹は、ぼくたちにはとんと興味がなくて、なぜか古そうな本をずっと読んでいた。

「おはよう、さなぎ」

「……」

「君、本が好きだってね」

「……」

「少し変な子とは聞いていたけれど」

「……」

「それって、本当におもしろいのかい?」

 返事はない。蛹は、ぼくの存在を無視しているようだ。そのあとも何度か声をかけたがだめだった。挙句の果てには、

「わたしは、君に、はなしなどない」

 などと言われてしまった。なんとも手短とはほど遠い女である。わけが、分からない。

 しかし、わけの分からない人間が、蛹ともうひとり。今日、この学校にやってきたのだ。

 男は、花田蛍といった。研修で少しの期間この学校に来ることになったのだ。

 花田蛍は、音楽の授業が担当だった。ピアノが上手くて、声も聞き取りやすくて、無駄な話もなく、研修生にしては、やけに落ち着いたひとだった。

 表現があっているのかはわからないけれど、なんとなく、担任の町田先生よりも彼のほうがずっと先生らしい雰囲気を出していた。

 だけど、彼は少し変だった。教師にはよくへんなひとが多いとは言うけれど、彼は特別だった。なんというか、ひとことで言えば狂気、といったような……。

 ある一定数の人間たちを自然と自分のところに吸い込んできて、そのまま封じ込める。そんな、恐ろしいことを、時間をかけずに意図も簡単に出来てしまうような、そんな気がした。確かではないけれど、それとなく否定もできなかった。

 完璧すぎる異様さと、狂気という不完全な一面。まったく真逆の要素を所持していた。

 そして、小比類巻 蛹は、その狂気である花田蛍に、異常なくらいの興味を持ってしまったらしい。紙の束にしか関心のない蛹が、突如やってきたよくわからない男に異常なほどの興味を示したのだ。今までの、ものけのからみたいな蛹が、嘘みたいだった。彼女は、狂気を全身で追っている。

 あぁ……。

 なおのこと、よく分からない。少しも近づけないどころか一気に、遠くへ行ってしまった。

 ひろった生徒手帳を胸ポケットから取り出して、しばらく眺めた。

 ジージー、ジー……。

 今日はやけにクビキリギスが鳴いている。季節はもう、春になった。殻をまとった蛹は、そろそろ羽化をしてもおかしくはない。

 生徒手帳を、再び胸ポケットにしまった。

 それにしても、この席は快適だ。大きな窓と隣り合わせ。生徒たちもよく、見渡せる。静かな空間に、聞き慣れたメロディが、ひたすらながれていた。

 遠くで、綺麗なわっかを作った黒髪のショートヘアが、微動だにせず音を聞いている。蛹が、小比類巻 蛹が、花田蛍という瓶の中に、少しづつ、吸い込まれていくみたいだった。

 あぁ。どうしても、新しいものが欲しい。

 蛹を、小比類巻蛹を——。

 だが、吸い込まれていく蛹を嘲笑い、それをぼくに突きつけるかのように、白紙の用紙が目の前に置かれている。

 許せない。

 ぼくの新しい女を、奪われては困る。あんな狂気の男に……。

 窓の外は、クビキリギスが今もずっと、鳴き続けていた。


 花田蛍が研修に来た、その日の放課後。ぼくは、蛹を探していた。

 あれから、昼休みや授業の合間になんとか声をかけようとしたが、視線すら合わせてはくれなかった。

 ホームルームが終わって、荷物をまとめて、隣の席をみた。「さなぎ、今日だけどさ——」と言いかけたとき、ぼくの背後から、ふわっと嫌な匂いがした。

 今朝、家を出るときに消しきったつもりの、やたら鼻をつく女の匂い。

「れんくん!」

 沙也加が、ぼくの腕を握った。

「あぁ、さやか。なんだい?」

「なにじゃないわよ! れんくん、きょうずっと、こひるいまきさんのこと、みてたでしょ」

「そんなこと、ないよ」

「あるわ! ぜったい、そうよ」

「あぁ、ちょっと、わるいのだけれど……」

 ふと、隣の席に目をやると、蛹がいなかった。先に教室を出てしまったみたいだ。

「あの……ちょっと、ぼく、いまいそがしいから、こんどきくね」

「あ……ちょっ」

 歪めた表情を置き去りにしたまま、さっそうと駆け出した。

 まだ近くにいるかもしれない。とりあえず階段を降りて、玄関口へと向かった。途中、町田先生の姿が見えて足をとめた。

「町田先生、あの、さなぎって、どこにいるかわかりますか? いっしょに帰ろうとおもって、だけど、その、みうしなってしまいました……」

「さなぎ……あぁ、小比類巻さんのことかい? いやぁ、みていないな。先生も、いま教室をでてきたところだからねぇ」

「そう……ですか」

「もう、かえってしまったのでは?」

 たぶん、そうかもしれない。少しそわそわした町田先生に、「ありがとうございました」と言って引きさがろうとした。

 だけど、なんだか、もやもやした。

 音に包まれた蛹が頭に映り、不意に何かをよぎった。

「あの、じゃあ、今日のあさ、あたらしくはいってきた、えーっと……はなだ、せんせいは? 」

「花田は……花田は、たぶん、音楽室だよ」

 不吉な音がした。すごく、いやな音。

 やっぱり。

 取り返しがつかないのは、もうとっくに分かっているけれど。でも、どうしても……。

 不思議そうに見つめる町田先生に、会釈だけをして音楽室へ走った。


 隣の校舎に移動して、上へ上へ急ぐ。最上階までのぼりつめて、少し深呼吸をした。入口の扉が微妙な隙間をつくって開いていた。呼吸を整えて、隙間から中を覗いた。

 いちばん最初に見えたのは、花田蛍だった。花田蛍が、今朝ぼくが座っていた席に、腰をかけている。

 それから、教室の奥に蛹が立っていた。

 ふたりが何かをはなしだした。距離が遠くて、ふたりの声まではこっちに届かない。

 だけど、蛹が、笑っている。

 かすかに、微笑んでいる。

 しばらくして、ふたりの間を薄いカーテンがふわりと舞った。

 蛹の顔が、見えなくなった。たぶん、ぼくが見たことのない表情をしている。おそらく、ぼくは一生見ることはできない表情。それを、花田蛍がつくりだしたのだ。

 ふたりはまるで、同じ五線譜の上で絡まっているみたい。互いに、同じ音を出し合っていた。

 なんだか、負けたような気がした。

 あっけなくて、悔しと思った。

 花田蛍は、そんなぼくをほくそ笑むかのように平気な顔をしていた。

 あぁ。ぼくは、今、どんな顔をしているだろうか。どんな顔で、狂気をみているのだろうか。

 思い出したくもない。

 だって、きっと……。

 ぼくは、きっと……。

 静かに目を閉じて、覗くのをやめた。

 それから、来た道をもどった。校舎をでて、重い足を引きずったまま玄関口に向かった。

 わからない。わからないのだ。ふたりが、蛹が、よりによって……。

 頭の中で、蛹と花田蛍が笑い合っている光景が、何度も映し出された。嫌なくらいに、何度も何度も。

 花田蛍さえいなければ、この学校に来なければ、蛹はぼくの新しい女に……。

 いや、たぶんそれは、違った。


 靴を履き替えて、扉を開けた。外は少し、肌寒かった。

 振り返って、小比類巻蛹を待つ。

 ふと、自分の顔がガラス扉に映りこんできた。眼力のある目元に、高くて鼻筋がの通った小鼻。キリッと引き締まった口元。

 あぁ、こんなの。

 こんなの、最初から分かりきっていることだった。

 ぼくは美しい。あぁ、いつだって。とてつもなく、美しいかんばせを持っている。女だって、手短に引き寄せられる。だけど、みんなは。

 みんなは……。

 だれもぼくを、見てはいない。

 見ているのは美しいぼくの顔だけ。むかしも、いまも変わらない。

 ぼくは、ずっと、独りだったんだ。

 

 ガラス扉の向こう側に、音に包まれた蛹が階段を降りてきた。表情を緩めながら、靴を履き替えている。なぜか小さな子供に戻ったかのように、軽く身体を揺らしていた。

 そして、ぼくの目の前に、現れた。ほのかに甘い香りがした。

 ぼくは思わず、腕を掴み、

「さなぎ!」

 勢いよく呼び止めた。声が、震えていた。

「えっと、その……いっしょに帰りたくて、それで、さなぎを待っていたんだ」

 自分でも、よく分からない。ぼくは一体、何者なのか。ぼくは蛹に、何を求めているのか。藤原 蓮、十七歳は、女に、いや……女性に、なぜ満足を求めるのか。

 ぼくは歩いた。蛹と並んで、歩いた。

 不意に、蛹の母親のことが気になった。どんな人なのか聞いてみたけれど、相変わらず生返事で返された。

 

 あぁ、ぼくの母親は——。

 ぼくの母親は、今、何をしているのだろうか。

 ふと、むかしの記憶をたどった。

 あのひとのことだ。きっと、ぼくのことなんか覚えてもいない。これっぽっちも。

 ぼくの母は、蝶なのだ。

 親父のところへとまったかと思うと、ほかの男の香りに誘われて、急にいなくなる。時が過ぎて、忘れた去り、誰も母親のことを口にしなくなったころ。再び、ふらふらと親父の近くへやってくる。

 あのひとは蝶なのだ。

 男と男の間をふらふらしている。

 たぶん今日も、蝶に依存しているどこかの男たちと、ふたり、一緒にいるに違いない。一緒になって、捨てられて、また誰かと、一緒になる。そんなことを繰り返していて、いつか飽きないのだろうか……。いや、母もまた、ぼくと同じように、何かを満たそうとしているだけかもしれない。

 風がそよいで、草木が揺れた。枝の先に、小さなつぼみがなっていた。たぶん、桜の木だった。淡い色を包んだつぼみが、完全にひらくまで、あともう少し。

「あの、わたしのいえ、もう近いから……」

 蛹が大きな目を見開いて言い放ち、ぼくが返事をする前に小さな手の平をゆるやかにあげたて、「それじゃあ」と言うように、手振りで合図だけを送って去っていった。

 ぼくの隣は、何人もの女たちが入れ替わった。一時的な所有物を、次々と入れ変えたのだ。

 それも、手順は手短にして。たくさんを集めようとした。

 だけど——。 

 それでもまだ、足りない。

 身体の中は、埋まらない。

 一時的に、何かを満たされたような気になって、勘違いをしていたみたいだ。


(母親みたい、結局、独りだというのに)

(足りない、全然足りない、満たされない)

(やり方が間違っているのだよ)

(女はもう、こりごりだ)


 色々な感情が混じりあって、おかしくなって、だけど、ひとつ思った。

 ぼくは、母親と似ている

 蝶の子供だ。

 正しい道を、知らない。


       ✱


 家に戻ると、引き出しの中からカメラを取り出した。あまり使用をしていないため、綺麗に保存されている。小さなカメラ。

 それと、小比類巻 蛹の生徒手帳を鞄の底に入れた。

 しばらく鞄の中身を見つめたあと、もう、後には引けなくなっていることに気づいた。

 それは、ぼくが望む手短とはかけ離れたもので、もっとも、じぶんらしくないことも理解した。

「ちょっと、れんくん!」

 声がして振り向くと、しかめっ面の沙也加が立っていた。いつの間にか、部屋の中に入っていたみたいだ。

「なんだよ、さやか。さっきはごういんにひっぱって、まだ、ぼくにようじがあるのかい?」

「……」

「だまってちゃわからないよ」

「……」

「さやか」

 なにか言いたげな表情をして、ぼくの鞄を見つめた。長い茶髪が揺れて、顔が近ずいてきた。

「ねぇ、わたしたちって、ちゃんと……つきあってるんだよね?」

「……」

「こたえてよ」

「……」

「だまらないで」

 なぜか強気になっていた。いつもなら、単純な言葉を並べてすぐに気を取っていた。


 もちろんだよ。

 当然だ。

 沙也加はぼくのものだ。


 女が欲しい言葉を、常に持っていた。

 だけど、今だけは言えなかった。

 言いたくなかった。

「……ごめん」

 素直に、そう思った。嘘だといくらでも出てくるのに、そうでないと分かった途端、口元が固くなった。たったひと言の言葉に重みを感じた。

 不思議だ。

 身体の一部が口から出ていって、外へ放出されていくみたいだ。

 ぼくはいつの間にか、無駄であったはずの遠回りを選んでいた。

 気づかずに、進んでいた。

 

 

 


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