第24話 朝の話②の振り返り:1・2班の人の感想 1

「それでは、1・2班の人に感想を言ってもらいます。

自分からどうぞ。」

先生が言った。

1・2班の人は、お互いに顔を見合っている。

誰が最初に言うのか、様子を見ているようだ。

「誰からでも、あなたが思ったことなら、どんなことでもいいよ。

そのかわり、同じことを言うのはやめよう。

自分の責任と判断で動く事が大事。

早い方が、いいと思うよ。」

と付け加えた。

1・2班の人の顔がちょっと厳しくなった。

彼らも、松下先生が言ったことはやらせることを感じているからだろう。

何人か手が挙がった。

すると、先生が、

「流れの順番に行ってもらった方がいいでしょ。

① やって④やって、また、①に戻るんじゃあ、ごちゃごちゃになる。

① で感想のある人、どうぞ。」

と言った。

すると、

「先生が、ドン!と机を叩いたところ。」

と雨宮さんが話し始めた。

「目を開いて、顔をあげた人が多かった。

気持ちが先生の所に集まってきていた。」

と言った。

先生は頷きながら目を細めて聞いていた。

続いて、心さんが

「普通、机叩かないから、みんなびっくりしていた。

自分の事をやめさせ、こっちを向かせた。」

と言った。

剛力君と石橋君は、

「同じです。」

と続けた。

この時、先生は、厳しい顔になっていた。

「同じですは、自分を出していない。

自分の言葉で言ってみよう。

それが、あなたを伸ばすことにつながる。」

と語気を強めていった。

剛力君は、

「下を向いていた平野君は、手を膝の上に置き、先生の方を注目した。」

と言い直した。

石橋君は、

「全員の目がこっちを見た。怖く感じた。」

と言った。

「下を向いていた子の話、眼力の話、良いですねえ。

自分の言葉にしたから出てきたんです。

みんな、自分の言葉で話してね。」

と言った後、

「次の場面は、どこ?」

と繋いだ。

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