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一人は 家畜の世話をしていたのか

それとも 納屋に身を潜ませていたのか

服にわらがからんでいて

身なりも貧しく 薄汚れていた


一人は よそ行きの服を着て

一人は 一生に一度の

晴れ着をまとい 髪を結い上げて

それでいて どの少女も血の気が失せていた


特に誰よりも美しく飾り立てた少女は

一層 周りの少女たちの同情を寄せた

最高の晴れがましい日に

少女時代が終わろうとするその日に


やがて ぽつぽつと星が輝きはじめた

少女たちは 各々 故郷を思い

奪われた 各々の夢をはかな

ぽろぽろと涙をこぼした


それにしても 澄み切った空だった

朝は どんよりと 雲が垂れ込めていたというのに

月が 煌々と輝いて

一層 少女たちは己の儚さが身に染みた

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