第一章 幼少期
第2話 新たな家族とステータス
こんにちは。
多分母親のお腹の中ということなのでしょう。まさかこんな所からしっかりとした自我があるとは。
あ、なんか降りてく?狭い。今から生まれるのかな。
「オギャァ、オギャァ。」
あ、僕生まれましたね。てか、産声って意識しなくても勝手に出ちゃうんだね。本能ってやつか。
「****、*******。」
あ、なんも聞き取れないわ。なんか喋ってるのは分かるんだけど。目もまだよく見えないしなぁ。声の位置的に今の声は母親では無さそう。いや、母親じゃあない人に抱かれてる可能性もあるか。わからん。
「**************。」
いやわかんね。本当に異世界に来たんだって思うよね。そういえば神様にjob貰ったけど確認できるんだろうか。定番道理にいけばステータスって唱えればいいと思うんだけど。喋れないしなぁ。念じてみるか。
(ステータス)
あ、出た。
名前:トラウ・フォン・フラメル 年齢:0 性別:男
job:大賢者 Lv:1 加護:創造神
HP:12
MP:300
STR:6
DEF:4
INT:500
RES:7
DEX:36
AGI:5
スキル:
うん、わからん。基準がよく分かんない。でもステータスの中でMPと知力だけずば抜けて高い。やっぱり大賢者だからだろうか。。ていうか、どちらかと言うと魔法職より、生産職っぽいスキルだな。うーん、思ってたのと違うかも。あ、鑑定とかいう定番中の定番みたいなスキルあるし使ってみれば分かるかも?
(鑑定)
大賢者…古くから伝説に残る有名なjobの1種。勇者の仲間1人にいた時は、後方支援によって何度も勇者を助けたと言われる。専用スキルの
できたな。ただ、知りたかった魔法職かどうかはわからんな。
うん、やばそう。明らかにチートな予感がするよね。このスキルは後で使うとして、名前決まってるんだね。僕の名前はトラウ・フォン・フラメルだそうです。よろしくお願いします。名前に「フォン」と入ってるこれはあれか?貴族に転生した感じか。…あ、やばい。眠い。赤ん坊の身体だからか。仕方ないかもな。仕方ない、母親や助産師さんだと思われる人も鑑定してみたかったんだが。あ、無理。寝る。おやすみなさい。
side:フラメル家の使用人
「奥様、頑張ってください!もうあとひと踏ん張りです!」
そんな事を言っていると、子供の頭が見えてきた。
「オギャァ、オギャァ。」
「奥様、生まれましたよ。元気な男の子です。」
無事に子供が生まれてよかったです。男の子なのでお世継ぎ様になるのでしょうか。やっぱり赤ん坊は可愛らしいです。
おや、泣き止んだと思ったら寝てしまいました。やっぱり赤ん坊は自由ですね。私もお昼寝したいです。
「無事に生まれてくれてよかった。名前はもう決めてあるの。トラウ、この子の名前はトラウよ。この子を生んで少し疲れたわ。少し寝ることにするのでこの子を預かってくださる?」
奥様がそんな事を言ってくださいました。トラウ様を抱かせてくださるそうです。
「承知しました。おやすみなさいませ。」
奥様も寝てしまいましたし、トラウ様も寝ています。静かにしなくては。……おや、足音が聞こえます。ご主人様でしょうか。産声が聞こえて飛んできたんでしょう。もう少し静かにしていただきたいです。
「生まれたのかっ!」
「ご主人様もう少し静かにお願いします。奥様も赤ん坊もびっくりして飛び起きてしまいます。」
「ああ、済まない。私の子供はその子か。可愛いなぁ。」
ご主人様が今まで見たことないぐらい優しい顔でトラウ様を見ておられます。普段の凛々しい姿からは思いつかないような姿です。
それにしてもそれなりに大きい声で喋っているのにトラウ様は起きそうにありません。将来は大物になるかもしれませんね。
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