7日目 下調べをサボっただけなのに

その後もつつがなくExplorerで運び屋業務をこなしていた私だが、そろそろ戦闘がしたくなった。


折も折。指定の星系で海賊35隻撃破で1200万CRという依頼を発見。


と、いうわけでこれを受諾し、Explorerの購入で輸送船としての役目を終えたCobra MkⅢを戦闘仕様に改造し、WoWP(WW2の飛行機で戦う別ゲー)仕込みの空戦技術を見せてやると息巻いて目標星系に向かう。


超光速巡航で探し回ること数分。Mission Targetと赤字で表示された船を見つけ、インターディクターを起動、これを成功させ通常航行に移行し交戦開始。


武装展開、ターゲットロックを行ったところで正面の捉えていた敵機が急旋回を敢行。


こちらもそれに応じて旋回を開始するも、いつまで経っても正面に捉え直せない。



なんとか射界に入れようと奮闘するが、その間に敵機はこちらの背後について射撃を始めた。


なんとか振りほどこうと回避機動を行うも敵は後背についたまま離れようとしない。


負けを悟って離脱を図った頃には時既に遅し。


逃げ切る前に爆散したのでありました。



2日連続4回目の爆発オチでございます。。



一応弁明しておくと、今回は相手が悪かった。


今回接敵したのはVultureという中型戦闘艦で、最高速こそ遅いものの、中型艦離れした高い防御力と、他の中型艦より砲門数が少ない代わりに大型艦並みの威力の武装、そして他を寄せ付けない旋回性能を持つ強敵である。


なんでこんなのに仕掛けちゃったんだろうね、私。


とはいえ、本職の戦闘艦を相手にするには優秀とはいえ小型汎用艦の範疇を出ていないCobra MkⅢでは力不足ということを察した私は、一旦本拠へ戻りとある艦を購入した。



そのとある艦とは、すなわちVultureに他ならない。


これは決してやられたから自分も欲しいとなったわけではなく、私にしてはきちんとした理由があってのことだ。


私がWorld of War Plane、通称WoWPのプレイ経験があることは先述した通りだが、私がそこで主に使用していたのが、高い旋回性能を誇る日本軍機だった。


ゲームが違うとは言え、似たような傾向の艦ならいい感じに扱えるのではなかろうかというわけだ。


そしてカスタマイズで装備を整えた...のだが、ここで私は致命的なミスを犯してしまう。


武装に、プラズマアクセラレータというものを選んでしまったのだ。


コイツは極めて高威力の固定ダメージを叩き出せるのだが、極めて弾速が遅い上に、他の武器では割高な購入費を払えば、自動で偏差を合わせてくれるGimbalバージョンや、完全自動で攻撃を行うTurretバージョンが購入できるが、このとある白髪四白眼ロリコンお兄さんさんみたいな名前の兵器は、自力で偏差を合わさなければならないFixedバージョンしか存在しない。


先述の弾速の遅さと相まって初心者が満足に扱えよう筈はない代物だが、下調べをしていなかった私はこれを2門ある武装スペース両方に搭載したのだ。


そして意気揚々と海賊狩りに戻った私だったが、案の定大型艦相手でもないのに当たるはずもなかった。



そして意気消沈した私は、武装を付け替えればいいだけだというのに、わざわざImperial Eagleという別の戦闘艦を購入してフルカスタムするのであった。


私ったらほんとバカ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る