応援コメント

第12話 オムライスの味」への応援コメント


  • 編集済

    ――ひとりだけ取り残された時に誰かが振り返ってくれるありがたさが分かるか。つまづいて転んだ時に誰かが差し出してくれる手のぬくもりを知っているか。――

    胸にずばっときました。抉られました。

    …それで、思い出したことがあるんです。僕は幼稚園、殆ど行ってなかったんですよ。今思えば不登園ですね。体は大きい方でしたが早生まれで何をしてもノロマで、引っ込み思案で臆病だった僕は、輪に入るというのがとことん出来ず、母の側から離れられなかったんですね。小学生になると母の代わりに本を抱いていたのかもしれません。未だに一人でいるのが好きなのは、取り残されるのが怖くて積極的に一人の居場所を作っていた頃の名残なんだろうなあと知りました。長い年月をかけ封印し、すっかり忘れていた感情を見つけ上げた思いです。そう、あの頃。よく本を読んでくれた母のことを思い出しました。

    母とは何年も会っていませんが、お礼を言わないとなと思いました。閉じ籠もっていた自分を見つけることが出来た思いです。

    本当に、ありがとうございました。

    作者からの返信

    ここの部分を拾ってくださってありがとうございます。おそらく誰にも覚えがあることで、その状況にならないと忘れがちなことですよね。と、書いた当人も読み直して色々思い出してしまった箇所です。
    今の呪文堂さんから受けるイメージとは正反対の男の子ですね。でもなんだか想像できるようでもあり……。何をしてもノロマ引っ込み思案って、自分も同じでした(笑)そのせいかどうしても劣等感が沁みついてます。三つ子の魂とか言いますが、小さい頃の名残りは封印してもどこかにありつづけるのでしょうね。
    こちらこそお母さんとの優しいお話、ありがとうございます。知られざる顔を見せて頂いたようで嬉しいです^^

  • 良かった〜、やっとほっとしました(*´ω`*)

    作者からの返信

    ぴゅうさん、コメントありがとうございます!
    話ができる大人がやっとできました。でも日本人でないところが皮肉ですが……

  • ジェレミ―先生の温かさに包まれて、紘一くん、本来の自分が取り戻せましたね。
    「ううん、ひとりできたよ」
    「目の前にいる」
    なんて嬉しい言葉。
    涙でしょっぱいオムライスの味、ほんとに一生忘れられないですね。

    作者からの返信

    紘一が必要だったものがようやく与えられたような、先生の言葉にどんなにか救われたでしょうね。
    オムライスのシーンはどうしても書きたくて、コメント頂けて嬉しいです。こういう時の味って、一生忘れない気がします。

  • よかった。
    ようやく息が出来ましたね。

    作者からの返信

    そうですね、孤独な中でやっと話ができる人と出会えるって本当にありがたく心強いと思います。
    あと、泣きながら食べるものって印象に残るんじゃないかと。


  • 編集済

     読んでいて色々なことを考えた回でした。ジェレミー先生が「友達」と言ってくれたのは、紘一君にとって大きな支えになったのではないかと思います。

     それとこれは私個人の話なのですが、「ガイジン」という言葉には苦い思い出があります。
     過去に外国語講師のアルバイトをしていたことがあるのですが、そのときに会話の中で「外人」という言葉を使ったらスタッフの方に注意されました。「『ガイジン』は差別用語なので、『外国人』と言って下さい」と。
     それ以来、「ガイジン」と言い方を聞くとそのときの苦い記憶が蘇るのと同時に、無意識に使っている方が多いことも感じます。「ガイジン」自体がはっきりと差別用語であるか否かについては、議論がされているようですが、私はその一件があってから「外国人」と言うようにしています。

     ただ、このお話を読んでいると「外国人」と言ったとしても、海外の方にとっては「ガイジン」という言い方とさほど変わりなく感じてしまうのかな……という風にも思いました。難しいですね……。

    作者からの返信

    彩霞さん、
    お読みいただきとても嬉しいです。ありがとうございます。
    親しくなれたのがフランス語を話す先生だけ、というのが皮肉ですが、友達という言葉は今の紘一には何よりの励ましになりました。

    ガイジンという言葉ですが、これは使う側の意図や聞く側の解釈でずいぶんと印象が変わると思います。この小説の中では嫌な言葉として使っていますが、あんまり言葉狩りって好きじゃないので、「使ってはいけない」とは思いません。あくまでも文脈やその意図によると思っています。「外国人」の省略として「外人」を使う人はいっぱいいるでしょうし、彩霞さんが語学学校で使われていた時もそういうニュアンスだったのだろうと分かりますしね。
    だから客観的に区別するだけの時に使われる「外国人」という言葉が人を傷つけるとは思わないです。結局どういう流れでどういうつもりで使っているかが一番大事なのかなと。

  • ガイジン、嫌な響きですね。
    ジェレミー先生の友人のような、日本に長らく住んでいる白人が私の友人にもいますが、彼もよく“Gaijin”という言葉を使います。海外の友人も、日本語をほとんど知らないのにその単語は知っていたりします。それだけ日本の特徴なのかもしれませんね。

    作者からの返信

    上田さん、コメントを下さりありがとうございます。
    ガイジンって排他性を感じるような、特別な響きがありますね。そのお友達がどういうニュアンスで使われるのかは分かりませんが、外国人の中には自虐的な気持ちを含めて使う人もいるかも知れませんね。その距離感はどれだけ長く日本に住んでいても変わらないと思うと、淋しい気がします。

  • そうなんですよね。たぶん、ジェレミー先生がいいクラスだと思ったのは、先生と生徒の別があるという点も大きいと思います。同じ立場同士になると、本当に面倒なことが多いです。日本生まれ日本育ちの日本人でさえ。

    作者からの返信

    確かに仰る通りで。先生と生徒というヒエラルキーがそもそも違いますね。先生には言えないことが、同じ立場の人間なら平気で言えてしまったりするんでしょうね。

  • 凄いリアリティですね!
    うちの娘も帰国子女なので、変化には気をつけてやりたいと思います。思春期で難しい年頃ですけど。

    作者からの返信

    お読みくださりありがとうございます!リアリティを感じて頂けて光栄です。
    一口に帰国子女と言っても性格や環境などで個人差が大きいと思います。思春期は難しいですけど、お嬢さんが楽しい日々を送られているといいですね。

  • 「目の前にいる」でぐっと胸が詰まりました。
    先生の言う通りですね。
    学生の頃って、あの狭い教室の中が世界の全てのような気がしていましたが、実はその外にも限りなく広い世界が広がっていて、紘一くんは今のクラスの誰よりも誰かと繋がれる特技を持っている。
    先生に出会えたことは、本当に幸運でしたね。

    作者からの返信

    コメント、ありがとうございます。
    そうですね、こういう状況もあってどんどん視野が狭まって思い詰めているところに、先生の言葉は視野を明るくしてくれる貴重なひとことだったと思います。友達と言ってくれる人に初めて出会えましたね。

  • 先生のあったかさ、大らかさ、存在の大きさがとても嬉しくなります。
    何から何まで、優しく包んでくれる。そばにいるだけでこの抱擁感。
    先生になら、どんなにつらいことも、ずっと隠してきたことも話してしまえる。紘一くんの言動に共感します。どんな人間も泣きながら全て白状してしまいそうです(笑)
    先生の台詞はもう、全部名台詞ですね。

    作者からの返信

    黒須さん、ありがとうございます。
    先生のこと、読んでいる方にもそう思ってもらえるととても嬉しいです。泣きながら全て白状してしまいそう(笑)包まれたいですね。
    名台詞なんて光栄です。同情する言葉ではなくて、自信を取り戻すような言葉をかけさせたかったです。

  • 「一人できたよ、目の前にいる」ここで泣きます。 ; ; )

    ガイジンという言葉は差別用語に聞こえますね。
    日本人なのに、日本で苦しむなんて……紘一君のひと時の幸せがオムライスに象徴されています。
    こういう描写、柊様ワールドにはまる要素の一つです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    ガイジンって、ただの外国人の略なんでしょうけど、使いようによっては閉鎖的な語感を持つと思います。だからあえてカタカナで書いてます。
    泣きながら食べる、というシーンが好きで、ここで出したかったです。そこはやはりオムライスで(何故?)
    目を留めて下さって嬉しいです。

  • 先生が「友達」という言葉を使った場面、泣けてきました๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐今宵、ソルティバニラのカフェオレに泣き薬を入れた憶えは、ありませんのに。

    ジェレミー先生の存在感、大きいですね。先生は紘一くんに初めてミルクをあげた人みたいに映ります。幼児退行という意味ではなく、心を純粋にさせる力です。この人の前では演技しなくていいんだという紘一くんの安心感。ぶつかったときにボンっとするぐらい、ふかふかの先生に包まれていたい(私が)。先生の家には、あのマンガだったかしら。次回も楽しみに、お待ちしています。

    作者からの返信

    「この人の前では演技しなくていい」安心感、そうですね。先生の手の大きさも相まって、紘一が初めて味わった安心感だったでしょうね。

    ミルクつながりですが、ソルティバニラのカフェオレとは何ぞや。と気になってしまいました。ひいなさん、飲み物までイメージ崩しませんね。笑