第11話 9月18日

9月18日



 次の日池谷さんの事務所に行くとすでに東山が来ていて、池谷さんと大漁の書類と対峙していた。


「緒方さん遅いです、先に池谷さんとやってましたよ。」


「ごめんごめん、ちょっと昨日遅かったから寝過ごした。それより原口さんは一緒に来な勝ったんすか?」と言いながらポケットのメモ帳を取り出し二人に見えるように『この部屋は盗聴されていますか?』と書くと。


「大丈夫ですよ、外出するたびに盗聴器が仕掛けられてないか探しますから。」と池谷さんが笑った。


「どうしたんですか緒方さんいきなり。」


「昨日ディープスロートに会った。」


「昨日って私と別れた後ですか。」


「ああ。」


「じゃあ、ここに居た時に来た連絡ってその時の?」


「はい。そこで奴に忠告されたんで、すこの国には危ない連中がいるって。」


「確かに内調とか公安とか有りますからね。」


「はい、自分もちょっと身に覚えがあったんで。東山さんも気おつけてください。」


「あ、よかったら僕の盗聴器調べるやつ貸しましょうか。」と池谷さんが指さした方向に手持のテレビアンテナのようなものが置いてあった。


「あ、じゃあ原口さん家調べてみます。」


「でもあそこって壁が薄いから盗聴も何も耳を壁に付けてれば全部筒抜けですよ。」


「確かに。」


「あれ、てかほんとに原口さんどうしたんですか?」


「ああ、なんか久しぶりに池谷さんに会うから、お土産買ってから行くって言って先家を出たんだけど、何故か私の方が先に着いちゃったんですよ。」


「原口さんボケちゃったんですかね?」と池谷さんが言った。


「池谷さん、そんな事言ってー、原口さん何処で聞いてるか分かりませんよ。」と東山が言った。


「うちの警備は完璧なんで。」と自慢げに話すと、いきなり後ろのドアがギギギ〜っと開いたと思うと。


「だーれがぼけたって?」と低くゆっくりとした原口さんの声がしたので皆んなが一斉に振り向くと、亀甲模様の紙袋を持った原口さんとその後ろで嫌味な笑いを浮かべて声を出さずに笑っている班長がいて、一瞬間が空いたと思うと顔色ひとつ変えずニコニコした表情で池谷さんが「あれ、聞いてました?」と問いかけた。


「どうせ老いぼれだからな、土産買ってきたのに渡す奴の事忘れちまったから持って帰るよ。」


「あー、ちょっとちょっと、原口さんそれ俺の大好物。」


「あんた誰だ〜?」ととぼけたように原口さんが言うと池谷さんが原口さんにすり寄っていき。


「ごめんなさいって、ね、俺と原口さんの仲じゃないですか。」と仲良さそうに喧嘩をしていて、その後ろから班長が。


「本当にお前は年寄りに好かれるな。」


「あれ、雲村さんも来たんですか仕事いいんですか?」


「バカ、今日は土曜日だ、夕方に一回会社に行くからそれまで手伝いに来たんだよ。」


「原口さんも班長もどうやって入ってきたんですか?」と東山が聞くと班長がポケットから鍵を出し私たちに向かって見せつけながら。


「合鍵持ってんだよ。それよりどうだ進んでるか?」


「いや、俺も今来たばっかりなんで。」


「資料は手に入りましたよ。」と原口さんの手から抜き取った紙袋の中を開けながら池谷さんが言った。


「有るには有るんですけど、ちょっと見て下さい。」といって1メートル近い暑さのの紙束の中から2枚抜き取ってみんなに見せた紙はnameとsex, Id、address,と欄付がされたリストと、枠線や見出しがない個人の詳細なデータで顔写真が無かった。


「何だこれ見にくいな。もっと分かり易く一覧にできなかったのかよ。」と班長が言うと

「この中から47人見つけなくちゃいけないんですよ。」と池谷さんが返した。


「そこは大丈夫ですよ、パソコンにデータベースがあるんで。」と池谷さんが言った。


「じゃあ何でこんなにコピーしたんだよ?」


「僕の仕事量を実感してもらいたかったんで。」


「相変わらずバカなことに労力使うなお前は。」と班長が言った。


「そろそろ始めますか。」と言うと池谷さんがいつのも席に座りみんながそのまわりに集まった。


「5年前は子供たち8歳ぐらいでしたよね?」


「ああ、確か取材した時の資料から推測すると8歳だったから、今は13かな。」と言うと池谷さんがキーボードをカタカタ叩き瞬く間み黒い画面に緑色の文字が映し出され、リストの最後に700SEと言う文字が表示された。


「何だこの700って。」と原口さんが言う。


「700件って事ですよ。」


「そんなに居るのか?、他に絞り込める要素は無いのかよ?」キャップが言う。


「緒方、さん男とか女とか、せめて名前だけのリストとかそう言うの無いんですか?」


「研究所に入り込んだ時はそう言った資料は見つからなかったんですよ。」


「まあ、良いじゃねえか全員で700人の資料を手分けして読むめばなんか見つかるかもしれねえしな。それにボケ防止にもなりそうだし。」


「原口さんまだそれ言いますか。」と笑いながら池谷さんが言った。


東山が五十音順に重ねてある書類の束から書類を取り出した。


「じゃあ、これ小形さんの分。」と言って渡されたのは1.5センチほどの束だった。


「俺は、少しでいいからな。」と原口さんが言うと。


「だめ、ボケ防止できないですよと。」と言って容赦無く原口さんにも束を渡した。


「もっと老人に優しくしろよ。」とうでまくりをしながら原口さんは近くの椅子に座り書類と睨み見合っていた。


「池谷、他に椅子ねえのか?」


「ああ、雲村さん外出て右の部屋に何個か入ってるはずなんで持ってきてもらえますか。」


「おう。」


「はい池谷さんの分。」と東山がみんなと同じだけの書類を池谷さんに渡した。」


「えっ?僕もやるんですか?」


「いいじゃねえか池谷乗り掛かった船だ。」と少し離れたとこから原口さんが言う。


「こう見えて、俺昨日徹夜なんですけど。」


「今日の夜はよく寝れそうですね。」と最後に駄目押しをするとがっくり肩を落として束を受け取った。





*   *   *



机の上に最後の一枚の書類を放った原口さんが、つかれたひょうじょうで伸びをしながらしゃがれた声で「終わったーーー。」と言うとそれに釣られるかのように皆んな、皆書類を机に書類を放り出した。


「原口さん早いですね。」とキャップが言った。


「私も終わりましたよ。」


「緒方さんは?」


「俺ももう終わりですよ。池谷さんは。」と聞くと池谷さんが泣きそうな声で、「今終わりました。」と言ってキーボードの上に突っ伏した。


「一応池谷さんのが一番少なかったんですけどね。」


「どうだみんな手がかり見つかったか?」とキャップが言いながら立ち上がった。


「特に見つかりませんね〜大体保護施設での状況とか性格とかでばらばらでした。」と東山が言う。


「緒方は?」


「ちょっと、親の職業が気になったんですけど。」


「職業?」と原口さんが言う。


「はい、確か八王子の事件の父親が公務員だったんで。」


「確かに国の息がかかった里親に預ける可能性は有るな。おい池谷、職業が公務員のをだせ。」


「ちょっと待ってくださいよ、人使い荒いな。」と言いながら池谷さんは体を起こしキーボードを叩いた。


「出ましたよ、237件。」


「結構減ったな。」


「その中に片山敏雄と橋本勘助は居ますか。」と聞くと池谷さんに言うと班長が「片山敏雄は八王子の奴だったか?」と聞いてきた。


「はい橋本勘助は愛知で行方不明の子です。」


「ディープスロートが言うには、鹿児島にも一人いたらしいんですけど色々調べたんですけど記録が残ってなくて。」と言っている間キーボードの音が流れる。


「二人とも居ますよ。」


「良いじゃねえか。他に何かねえか?」


「はい。」と原口さんが皆んなより少し離れた所で手を上げていた。


「原口さん、何か有りましたか?」


「あのよう、皆んなも見てると思うんだけど、定期検査の欄が空白とチェックが打ってる奴って何が違うんだ?」


「ああ、確かに言われてみれば、施設で受けたか受けてないかの事だと思ってたけどよく考えたらちょっと変かも。」


「おい池谷、何か分かるか?」


「そんなの分からないですよ、僕はデータだけ取り出してるだけですから。」


「なんかねえのかよ説明とか。」


「これデータベースのプログラムですよ。注釈なんてついてないですよ。」


「池谷、一応チェックのあるなしでリスト分けてみろ。」


「有るが155です。」


「ってことは、なしがはちじゅう〜。」


「にです、82。」と東山が言う。


「82か、二人はどっちだ?」と言われて、読んでいる時にたまたま見つけて分けておいた資料を見て。「二人ともなしです。」


「タダ、この定期検査が何を指してるのか。」と言いながらキャップは自分の頭をペチンと叩いた。その音を聞いて5年前のある記憶が蘇った。


「そういえば、前の取材の時に調べたんですけど里親制度を使用した家庭とか施設は、定期的に立入検査があるんですけど、特定の条件では検査が免除されるらしいんですよ。前回の事件ではその制度のために問題が表面化しなかったんですけど。その条件っていうのが政府の要請だったり推薦があるってことなんです。ただ、前の時にその事を記事にして制度は無くなったはずなんですが。」


「池谷チェックがないやつだけのリストを印刷しろ、住所も付けろよ。」


「はいはい。」と言った後、業務用プリンタから得てきた一枚のリストにみんなが集まるり喰い入るように覗き込んだ。


「何か何人かが同じ住所で固まってますね。」と言った東山がスマホを取り出し調べ始めた。


「私営の孤児院みたいですね。」と私が言う。


「何箇所かあるみたいだな。」と原口さんも言う。


「あれ、この住所うちの管轄だな、あんまり良い噂は聞かねえとこだ確かそこの餓鬼が悪さしたからうちの少年課が引っ張ってたんだが、理事に政治家がいるってんで揉み消されたって聞いたな。」


「原口さんそんな内部情報話しちゃって良いんですか?」と班長が言った。


「良いんだよ、今は休暇中だから。独り言独り言。」


「原口さんそこって八王子にあるとこですよね?」とスマホをスクロールしながら東山が言った。


「ああ、確か。」


「その理事って前の前の厚生大臣の今井俊樹ですよ。」


「って事はその時の首相は今幹事長の大友熊八か、何だ何だ、急に永田町の中枢が出て来たな。」


「それに、私営の施設が受け入れたのに、親の名前は別でしかも公務員っておかしいですよね。」と思ったことを言った。


「確かにな。」


「どうしますかこっちの方も追います?」


「いやー、こっちも大きい事件だが、俺たちは人手が足りないからな、社会部に調べさせよう。」と班長が言うと東山の顔色が少し硬くなった。


「東山、大丈夫だしっかり調べるように言っとく、それに俺たちが追ってる事件と絡めて報道した方が、効果的だ。」


「わかりました。」


「じゃあ、個人の里親でチェックがないやつを洗い出すぞ。」とキャップが言ったのでリストの同じ住所が複数ある所にペンで色を塗り色が無いところを調べると。


「51件ですか。」と言うと、キャップが


「その中に二人は入ってるんだよな。」


「はいちゃんと居ますよ。」と池谷さんが疲れたように言う。


「おい、緒方どうする。」


「調べるしかないんじゃないですか、直接行って。」


「だよな。なら明日から足で確認してこい。原口さんも手伝ってもらえますか。」


「おう、良いよ。」

「ちょっと班長、このリストだと全部の都道府県に分かれてますよ。原口さんと、東山さんと3人しか居ないんですか?」


「しょうがねえじゃねえか、会社に秘密でやってるんだから。」


「対象の顔もわかんないんですよ。」


「それならちょっと待ってください。」と後ろから東山がスマホの画面を操作しながら割って入る。


「SNSで何人かは判るかも知れなですよ。」


「じゃあ池谷そう言う仕事好きだろ。やっとけ」


「えー俺は部下じゃないんですよ。」


「黙ってやれ、今度飯奢ってやるから。」


「どうせサイゼリアのくせに。」


「おい雲村、でもよ子供達見つけたらどうするんだ?子供達全員にあなたはテレパシー能力者ですかって聞いて回るのか?」


「いえ、それはまずいですね親に政府の息がかかってるんだったら私たちの行動が筒抜けになるんで子供達本人に里親であるかと能力が使えるかのに確認を取らなくちゃならないです。」


「班長、もしかして子供達の情報を公開する可能性ってあるんですか?」


「ああ、出来ればそんな事はしたくない。ただその情報がないと子供達に国が手を出せない状況は作りにくいのも事実だ。」


「でもそれをしたら、子供達の生活はこれまで通りじゃなくなっちゃうんじゃないですか。」


「ああ、報道の方法は状況に応じて選ぶつもりだ。実名の報道は出来る限り避けるようにはする。東山お前が言いたい事はわかる。だが彼らの生活ががかかった選択だどっちをとってもいい方には転ばない可能性もある。その時に俺たちが書く記事をどうするかはまた考えよう。」


「はい。」と東山の声は少し小さかった。


「なら明日から調査するとして、報告はみんな池谷にするように。原口さんもお願いします。」


「おうまかせな。」


「じゃあ方針が決まったとこで俺は帰るわ。」とキャップが話の流れをぶったぎったので皆んなが「はい?」と返して腕時計を見るともう16時を過ぎていた。


「すまんな、仕事だ。」


「ご苦労さん。」と疲れ切った声で原口さんが言う。


「じゃあなんか分かったら報告してくれ。」と言いながら背広を着てキャップは部屋を出て行った。


 静かな時間が数秒流れた後。原口さんがボソリと「休憩するか。」と言いながらタバコを一本口に咥えると池谷さんが。


「原口さんココ禁煙。」と言うとタバコをポケットにいれ立ち上がると扉に向かい始め再び池谷さんが。


「トイレでもダメですよ。」と言われた鬱陶しそうに。


「わーってる。」よと言ってとぼとぼ歩いて行った。


「あ、池谷さんと東山さんに頼みたいことがあるんですけど。」


「緒方さんも僕を馬車馬のように使うんですか?」


「頼みってなんですか。」


「ある研究所に忍び込みたいんですけど。」


「非合法ですか?」


「まあ、それは後で3人になった時に。」と言って私原口さんを追って外にでた。



*    *    *





 建物の屋上に出るとまだ陽は高く、太陽に照らされながら原口さんが壁にもたれかかってタバコを吸っていた。


「来たのか。」


「外の空気吸いたくって。」


「うんっ。」


「「・・・・・」」何も話さない数秒の後、おもむろに原口さんが口を開いた。


「多いな。」


「そうっすねやっと仕分けし終わったとこですもんね。」


「ああ。俺がガキの頃は、まだ国が貧乏だったし戦後で孤児だの何だのがクラスにもちらほらいたんだがな。」


「原口さんが子供の頃はまだ戦争の名残があったんですね?」


「まあな、記憶を美化する訳じゃねえが日本が今より汚くて臭くて田舎だったな。......」


「それ全然思い出が美化されてないですよ。」


「街がきれいになっても、みなし子はまだ多いんだな。」


「そうですね、実際リストだけで6000人以上居ますからね。30年前よりも倍に増えてますよ。」


「格差社会か。」と言っても原口さんは大きくタバコの煙を吐き出した。


「多分。」


「世知辛いね。」と言ってもタバコを字面に落として足でニギニギと火を消した。


「先入ってるからな。暑いからお前も早く入れよ。」


「はい。」と言って少ししてから自分も中に入った。




***



雲村キャップが帰った後皆で51人の子供の写真情報を探し、大方ネットで探し終わったのが21時を過ぎた所だった。


池谷さんの部屋を出て原口さんの赤いロードスターに乗り井の頭公園の方を見ていた。


「東山、どうした大丈夫か?」と原口さんがはなしかけてきたので、平静を装って横を見た。


「え?何がですか?」


「元気がないな。」


「そんなことないですよ。」


「雲村の事信用ならんか?」


「いえ、そう言うわけじゃ。」


「本当か?」


「はい、あんな人ですけどちゃんと筋が通っていて正しい事を言ってると思います。」


「考え方が少し違うか。」


「まあ。」



「東山、長く警察官だった俺が言うのもなんだがな、お前はジャーナリストっぽくないな。」


「私も前から向いてないなって思ってました。」


「いやいや、そうじゃないんだよ、雲村とか、緒方はな少し悪いことやってでも悪事を暴こうとするだろ。」


「はい。」


「奴らはな、それを正義だと信じて疑わねえんだ。だから結果は後から付いてくるって思ってる。悪と戦う正義だ。でもなお前みたいに弱者を第一に考えて報道をする弱者を助ける正義だってジャーナリストに向いてないとは俺は全然思わない。むしろそういう奴は俺が知る中でも少ない。」と言ったところで車はゆっくりと横断歩道で止まった。


「あいつらが行うのは、悪を倒す王道の正義だろ、だがなその正義は時として目的のためなら犠牲を顧みなくなる時がある。言いたいことわかるか。」


「はい。」と言われると何故か目元がムズムズしてきて、とっさに外の方を見た。


「そんな時にお前が奴等の頭を冷やしてやれ。俺はなあ、このメンツの中にお前がいてよかったと思うぜ。なんせ今回の事件の弱者は子供達だ。ただそいつらが加害者にもなるかもしれねえ。」


「はい」と言いながら急いで目元をシャツの襟で拭く。


「俺は未だにどっちが正しいのかはわからねえが。雲村達と意見がぶつかったら俺はお前の側に着くから覚えとけ。ってどうした?泣いてんのか?」


「泣いてません。」とは言ったものの鼻水をすすりながら両腕で目を擦っているのを見おられた。

「おう、すまんすまん、泣くなほら。」と言って原口さんが腕を伸ばして青いチェックのハンカチを差し出してくれたのでうけとった。


「泣いてません。」と言うが原口さんはこう言うことに慣れていないのか急におどおどし始めた。


「おい、腹減ったのか、ああそうだ飯でも食いにいこ久しぶりに外で、な。」


「青です。」とつぶやき窓側を向きながらフロントの方の青い信号を指差すと。


「ああ。」と言って車が走り出す。


「中華。」


「おっ中華か、わかった任せとけ。」と言うと車のスピードがグンと上がった。

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